週末往来Ⅱ こんな発想はおかしいだろうか?

 まずは、バレンタインデー前の土曜日、前哨戦をまずまずで終えた。あとは明日の予約の入り方次第で明日の売り上げ予測ができる。今日も店に着いてメッセージを5件確認、その後開店までに10件近い予約が入ったので、同じような状況になるかもしれない。このプレッシャーは大変なものであるが、1日を終えるとホッとする。ただもう1日あるから緊張感はさらに続くことになる。

 さて、本題に入ろう。私の店、米国ジョージア州アトランタにある。客層は白人系のローカルのお客さんが90%を占めている。日本人比率は実に低く、おそらく5%以下であろう。日本食レストランを営み、日本人のお客さんが5%以下、これをどう分析するかということ。
 そもそも、最初から日本人を見込んだビジネスはしていない。メトロアトランタに住む日本人の数、推定で5千人と考える。そしてメトロアトランタに住む米人の数はおよそ400万人。どちらにターゲットを当てて商売するのが効率が良いか考えなくても分かる。

 ユニクロがNYCの1号店をなんとか軌道に乗せかけている。それで市内に数店舗、東海岸と西海岸に他店舗展開を考えているらしい。日本の会社、ユニクロのターゲットは?日本人ではないはずで、ローカルのお客さんであろう。

 日本から海外に出て、アメリカに進出してきて、日本人を日本の会社をターゲットにして事業展開をしてもさほど売り上げは期待できない。もちろん、自動車メーカーなどはローカルの人を相手にしているが、その下請けになると上からのオーダーが降りてくるのを待っているようにも思える。系列を重んじるのか一心同体なのかはよく分からないが。それで困ったときに親は救ってくれるのだろうか?

 多くの日本人がここでビジネスをしているが、日本人を専門に業務を行っている人、事業所がある。これだけ不景気の中、それでは大会社しか持ちこたえられないだろう。それなら米系を攻めるしかないと思うのは、あまりに私が世の中を知らないからだろうか?

 例えばメーカーであれば、日本のモノ作りの精度は高く、営業をしっかり行えば扱いたいと思う米系や他の国から進出している企業もあるのではないか? 日本の企業に足りないのはマーケティングの発想なんだろう。

 例えば日本には、無数の中小企業があり、たまに面白いものを作っている。ただ作れるのだが、売り方を知らない、アプローチを知らない、まさに宝の持ち腐れというのがあると思う。それを補うのが商社の機能だと思うのだが、商社を通すとなれば、大きなビジネスしか扱ってもらえないし、マージンは取られるし、儲けの旨みが減少する。ただ売っていく自信がないのか、売り先が分からないのか、他人を頼っていまう。

 SONYの盛田さんが、トランジスタラジオを米国に売り始めたのは確か1960年代だったと思う。彼は商社を通したか? 答えはNo.彼は自らが米国に赴き、米人の輪の中に入っていったのである。それはハングリーな時代だったからだろうか? それとも今米国に来ている人は世代が新しい世代で苦労をしたくないという飽食時代の人だからだろうか? そして売り上げが悪い、利益が上がらない、営業赤字になったなどなどぼやき、日々苦悩しているのではないだろうか?

 ある人がアフリカに靴を売りに行ったという話があるだろう。最初に言ったAさんは戻ってきて「社長、こりゃダメです。誰も靴を履いていません」と消極的に言い、次に行ったBさんは「社長、こりゃ大変なことです。誰も靴を履いてないからものすごい売り上げになりますよ」と積極的に言ったわけですね。売り上げを上げるためには、固定客+新規顧客の開拓を行わないといけない。リスクは承知の上、当たってダメでもともと。でも可能性がゼロってことはないはずである。

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