昨日届いた日経ビジネスから 

 特集は膨張する赤い資本、中国です。表向き上場で民間企業のようでも、裏は「国営企業」の中国、その赤い資本を駆使して世界の会社や資源を買い捲る、私はあまり読む気がしませんでしたね。
 一方、インドネシアで地味に販売活動を続けるフマキラー、蚊取り線香を1つ5円で貧しい人に売っています。新興国をどう攻めるか、日本の課題です。
 やはりショックだったのは、日本の原発チームがアブダビのプロジェクトで韓国勢にやられたこと。日本よりも2割安い価格を提供し、原発だけでなく、教育・IT・環境などの分野でも協力を申し入れるというパッケージ型インフラ輸出が勝利を得た。この記事を読めば、日本はあまり政府が絡んでいない。韓国の大統領は6回も同国の皇太子に直接電話をしたらしい。
 ベトナムの原発では同じようにロシアに落札されていますが、国が対外のプラントに関しては大きく絡んで後押ししないとなかなか落札できないということでしょう。おそらく個々にはODA、JICAなどを通じて国際貢献をしているのだと思いますが、
 10本の細い線よりも1本の太い線の方が見栄えが良いということではないでしょうかね。それができないのが日本の縦割り行政の宿命で、お金が絡んできますから、100億円を1つの国に与えるにしても10箇所から10億円ずつ分ける、おそらく韓国などであれば大統領令で100億円まとめてドーンと出しインパクトがあるのでしょう。技術あれど、売り方知らずでは、実は収穫できない。

 安藤忠雄さんの「直言極言」は好きなコラムです。今回は本鮪問題が解決したことで国民の食糧危機意識が薄らいでいるという。お金さえ出せば買える時代であるが、それが将来もそうかといえばそうでない。彼の「海洋牧場」構想はスケールが大きくてよい。瀬戸内海を大型の海洋牧場にしよう。そして成功したら日本海もそうしよう。瀬戸内でも養殖は盛んですが、網を破ってすべて海に放流してみるのはどうでしょうね。水産試験場などでは稚魚をどんどん育てているはずで、それをある程度の大きさになったら、放す。もちろん今でもやっていると思いますが、その規模を10倍以上に拡大するわけです。天然の魚を育てましょうという発想は買います。巨大な釣り場ができるわけで、その回りに旅館が出来、寿司屋ができ、観光客が入ればビジネスにもなり雇用も生まれる。現状では過疎化してく瀬戸内の島々から若者は都会へと流れていくだけなんですよね。

 「有訓無訓」は吉田松陰の精神を研究する松風会の話、松蔭が最も重視したのは、若者の個性を大切にするということ。人間の個性を真骨頂という言葉で語り、若者たちが自らの個性、そして本質を知るように導く。最近の言葉で言うなら「自分探し」をさせた。自らを知ってこそ、人生で最も大切な志を立て、最後までやりぬくことができる。「松柳の教え」もいいですね。柳は成長が早いが、強い風が吹けば、すぐに折れてしまう。一方、松は生長が遅くてなかなか大きくならないが、冬でも枯れず、岩肌でも根を張りしっかりと成長していく。 なるほど、ですね。



追伸:日経レストランにこんなことが書かれていました。

経営課題のすべての答えは、現場にある。

現場にはデータで見ただけでは分からない真実がある。

商売とは、お客さんからお金をもらうこと。どうすればお客さんに気持ちよくお金を払ってもらえるか、それを考える以外に成功の秘訣はない。

そのためには現場に行って、1人でも多くのお客さんの様子を見るしかない。あとはお客さんが喜ぶであろうことをやるだけです。

儲けてやろうという姿勢はお客さんに見透かされる。利益率が高くても1人もお客さんが来ないと1円にもならない。

まずは、ケチケチしないで美味しいもんをどんどん出して腹いっぱい食べてもらえ。売り上げさえ稼げれば、後はそこから材料費や人件費をコントロールすればいい。

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