景気の底入れ?とんでもない、、、。

 今日、届いたばかりの日経ビジネスを斜め読みしました。やはり同じことを書いています。現場の意見と専門家が取材して集めた情報は同じでした。
 日本は知りませんがね、アメリカの景気は上向かない、生命維持装置で安静のように保たれているだけでしょう。日経ビジネスはそれを「モルヒネ(景気刺激)が切れる」と表現しています。アメリカでは、商業不動産が火薬庫になっている、これは私が書いたのと同じです。私は以前、これプラス失業率の上昇により、カード破産が増える、住宅の差し押さえが増える、それらはやがて地方銀行や一般消費者を相手にしている銀行の首を締めつけていくとも書きました。すでに住宅の差し押さえはサブプライムうんぬんではなくなっています。私の知り合いはBrookhavenの高級住宅街に住んでいますが、その横の家が差し押さえになったそうです。つい最近まで売りに出ていました。彼が「TAKA買わないか?」と言っていたんです。昨年の夏には$1.6Mで売りに出ていたそうですが、たぶん今年は$1Mぎりぎりだったんじゃないですか。 金持ちまでもが損をする怒涛の時代に入ったということではないでしょうか? アトランタでは過去に、不動産ブームがあり、これに便乗して宅地開発や、ショッピングモールの建設、高層住宅など不動産に手を出した人が相当いたと思います。それで今どうなっています? 空家の山ではありませんか? その大半は、CMBCと呼ばれる商業用不動産ローン担保証券により作られていますから、これを売ることによりお金を集めて巨額の投資ができたわけです。ところが建てたものの空家ではお金が入ってきませんから、このCMBCを買った人が損をするわけですね、さらには建てた人も当然首が回らなくなってきています。その額は昨年騒がれたサブプライムローンなどの住宅ローンの証券化市場の2倍程度あります。これが今後表に出てくるわけですから、アメリカの銀行が「やばい」のはよーく分かりますよね、景気回復していると発表があるにもかかわらずどうして銀行がどんどんつぶれていくんでしょうねえ???
 地方銀行はすでにアップアップ状態です。アトランタに本社を置くSunTrustも大赤字を第2四半期で計上しましたし、今後もこの数字が拡大すると思っています。このように持ちこたえられるところはいいですよ、そうでないところはつぶれてどこかに強制的に吸収させられるだけです。

 モルヒネはこれまで、自動車の買い替えで打ち、11月末で終わる住宅購入制度で打ち、他にも相当打っていると思うのですが、もう打たないと言っていますから、モルヒネが切れ始める10月ー11月は寒い冬に一足先になっていくのではないかと思います。
 そうならないことを祈りますけど、それにしても株式市場だけは上を目指していますよね。この誘い水に乗らないことだと思います。そしてウルトラQはドル安による借金踏み倒し(棒引きとも言いますが)になるのです。これで被害を被るのは誰? 日本なんですね、恐ろしや恐ろしや。頑張れ鳩山、ドルをこっそりできるだけ早く売れ!と愛国心のある私は願います。
 
 少し冗談めかして書きましたが、最悪は去ったと思っている方、これから来る可能性があるということを認知してください。私の周りの一般人の間でも「家買うんじゃなかった。今売ったら売っても銀行に借金が残る。どうしよう?」と皆心配になっているんです。ここ2-3年で家を買った人で頭金が10%程度の人は皆同じ思いをしているはずです。だから売るに売れない、じっと回復を待つしかないのです。そして場合によってはさらに下がる可能性もありますから、この不安は大きいと思います。そういう人たちの周りの家はどんどん差し押さえやFor saleの看板が立てたままになっています。

 ビジネスもどんどん、悪化しています。私はすでに20%売り上げが落ちても赤字にならないようにしようと策を練っていますし、食材の仕入れなどで工夫をするとか、単品で赤字になっている商品をカットしています。客数と売り上げの減を食い止めることも大事ですが、それよりも減っても収益を確保する方が大事でしょう。それでもダメなら人件費に手をつけていくしかありません。ただ、それは最後の段階になりますけどね。

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