週末往来! 逆発想で危機を乗り越える

 以前にデフレを予測して、レストランのメニュー価格を下げていますが、私はこの転換は良いのではないかと思っています。高級レストランから潰れていっています。先のリッツのダイニング、イタリアンのNeoに続き、ハワイアンフュージョンのRoy'sも閉店が決まったようです。次はどこ? もう順番待ちみたいなもんです。
 これも以前に書いたことですが、景気が良いときには高いものを買いますから値段を上げていけばいいのです。ぼったくりとは言いませんが、高いものを気にせずに買えるわけですから、高いものをおけばいい。ただ昨今の経済危機の中、節約ムードが蔓延すると高いものには見向きもしないでしょう。
 すでにアペタイザーで1ドル程度、刺身は大幅に下げましたし、寿司でも巻物を除いて1ドル程度の値下げを行いました。ドリンクでは9月はボトルワインのほとんどを10ドルも値下げ、安いものは20ドルからあります。グラス2杯飲むならボトルを買いなさい、そのほうがお得だから、Buy2Get2の感覚です。その成果は確かにあり、ワインの売り上げは伸びています。
 同じように10月はオクトーバーフェストに参加してビールのイベントをやります。生ビールを最初の1杯は3ドルにするとかいろいろ、お客さんを喜ばせないといけないですね。すでにその宣言はしてあるのです。「この不景気の中、皆さんお金は使いたくないでしょうから、うちも値下げをします。困ったときにはお互いに助け合いましょう」と英語でメッセージを送っています。
 普通は、売り上げが落ちだすと、経費の削減を行い、盛り付ける量を減らすなど、目に見えるところでケチケチが現れます。それは仕方のないことでしょう、そうしないと店が潰れるかもしれないご時世ですからね。ただ、それは80-90%の人がやることであって、それではお金儲けはできないのではないかと思います。
 量は減らすけど、価格も下げる。もともとの原価率の低いものは逆に増やす、5ドル以下のスペシャルを提供するなど、いくらでも方法はあります。たとえば海老ですね。海老1尾の値段は20-25セント程度でしかありません。うちで使っているのは26-30というサイズです。海老のサイズは日本食レストランなら21-25(これが一回り大きい)か26-30のはずです。まあ、今は80%のレストランが冷凍で、すぐ使えるものを使用していますから原価は少し高いかも知れません。
(今は、酢に漬かった寿司用の海老、てんぷら用の伸ばし海老がその状態で冷凍である時代です)
 ただ、うちはそれはやらない。だからこういう「出来合い」を買う店よりも原価率が低い。その分、値下げの余地があります。その海老の巻物もトッピングで3枚使うとぎりぎりなので4枚使うこともありますが、そのサイズを今度21-25にしようかとも考えています。海老の量が増えるとお客さんが喜ぶでしょう。
 総体的な売り上げは減るでしょう、値下げをしていますからね。ただ放置しても20%以上売り上げが下げるときに、それを少しでも食い止め、お客さんに喜んでもらうほうが大事なのでは?と思います。だから、景気が悪いときには値下げ、景気が良いときには値上げするんです。一見、利益を圧迫しているように見えますが、周り周って返ってきます。
 この先どういう状況になるかは予測がつきません。すでに中古住宅の8月の数字は2.9%減と悪い数字が出ています。あとは来週末から出てくる9月の数字しだいですが、これにより、またさらなる値下げをするか、イベントを組むか考えます。
とにかく、何かやらないといけない。そして、お客さんが望むことをやらないといけない。他の人と同じことをやってはいけない。彼らが左へ行けば、自分は右へ行けばいい。世の中のすべての人が潤うことができません。潤うのは20%以下ですからね。

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