経済動向について

 先週、いつもの常連さんがやってきました。ここに本社を置く地銀大手にお勤めです。ご主人は毎週のようにNYCに出張があり、奥様も同行にお勤めです。かつてはシャーロットに本社を置く大手銀行に勤めていましたが、引き抜きか何かでここに移ってきました。
 彼らが来るとたいてい株式相場の話や経済動向についての意見交換をします。こうした「無料のコンサルタント」は有効に使います。
 たとえば、3月に底をつけた株式相場が意味もなく?上がり案の上、下がったということなどは、すべて意見交換しました。
 先週、話をしたのは今後どうなっていくかですが、私の予測に賛成のようでした。それは、今後失業率は上昇するか高止まりする。それによって住宅ローンの支払いができない人がさらに増え差し押さえが増える。そしてクレジットカード破産が増える。これにより、市中の銀行の不良債権が増える。さらには、ほとんど動いていない商業不動産についても業者の投売りはすでに始まっているし、それでも売れないからこれも破産するしかない。そうなるとお金を貸した銀行も同じように収益が悪化する。銀行でもGSやJPモルガンなどは、一般の顧客が少ないためにこうした不良債権問題はあまり関係ない、むしろ上げ下げする株式相場を利用して儲けていく。銀行の中でも勝ち組と負け組の線引きが出来上がる。
 こうしてみていくと、1つの山場はリーーマンショックの1年後の9月がやばい可能性が高い。7月に過去最高とまで言われて上昇した株式相場ですが、これは誘い水のような気がする。「なんだ、景気は底堅い。オバマが言っているように峠は越えたんだ。これからは上がっていくしかない。企業業績も持ち直してきている」と錯覚を起こさせるような誘い水と考える方が無難。そして「ここで乗り遅れてはいけない」と一般投資家が株式市場に戻ってくる。すると、少しの間は上がる。そして賢い人は売り抜け、その後で相場は崩れる。という予測を議論したのですが、彼らはかなり賛成でした。このまま1本調子で上がるわけがないでしょう?
 昨日のニュースではありませんが、GAワールドコングレスセンターにできた長蛇の列。これ皆住宅ローンが払えなくて、政府などに泣きついている人の列でした。そしてジョブ環境はぜんぜん改善していません。企業業績が上がったのは在庫調整が進んだことが大きいですね。末端では売れていないので、またどこかで詰まる可能性が高いですね。車は政府の補助により売れていますが、それでも前年比マイナスになっています。この打ち出の小槌も、借金で賄っているわけでしょう。そのうち、身動きが取れなくなるのが米国財政です。米国債を買い続けてくれる人がいるから成立しているのであって、それは米国から日本への見えざる圧力でもあります。もう脅しに近い、そして民主党が政権を取れば、この方針に変化が起きる可能性も高い。小沢潰しの件は前に書きましたよね。
 といっても超大国のアメリカ、薄氷の上をうまく歩いていく可能性もないではない。ウルトラCを使いますからね。その1つは、ドルを安易に暴落させ、借金を踏み倒す方法とか、したたかに考えているはずです。印刷機は回りますが、そのうちインク代と紙代を買うお金がなくなってくることを十分承知しているはずです。 当たって欲しくない予測ですが、確率は高いのです。その対策ですか? 経費切り詰め、売り上げが2割落ちても赤字にならないような経営体質を作ることです。嵐が来る前に窓にベニヤ板で補強するでしょう? そういえばそろそろハリケーンの季節です。

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