人はどうやって脱皮するのか?

 甥を預かって5日が経過しました。月曜日から仕事をしています。昼はうちの店でバスボーイをやり、夜は知り合いの寿司店で働いています。
 最初の2日間はキッチンで海老の皮をむき、きゅうりを切るなどの単純作業をしましたが、水曜日にオーナーが判断してバスボーイをさせるようでした。
 それで、その日の夜になって、店に迎えに行ったのですが、バスボーイを遠慮したそうです。その理由の1つが話せないことみたいですけどね。
 そうしてもう1つは、商品整理の最中にビール瓶を落として割ったようなんですね(何本から知りませんよ)。それで自信をなくしてキッチンに戻ることを自分から志願したということです。

 帰りの車の中で「明日はどうするんだ?」と訊けば、やはりキッチンの方が良いという返事ですが、私は「キッチンの下準備なら話もせんでええ、その代わり時給は安い。バスボーイに行けば話さないといけないが、時給は高い。そしてサーバーになればさらに給与は高くなるよな」と話ました。

  あとは、本人の意思ですからね。「こんちくしょう」と思って一念奮起するのか、「キッチンが英語も話さんでええ、スペイン語は分からんがええ」でそのまま継続するのかですね。

 来週からは金曜日までうちの店から少し南にあるTUK TUKに預けます。オーナーのDee Deeは家族みたいなもんで、預けることにしました。トイレ掃除から床の掃除、何でも使ってくれとお願いしてあります。今度はタイレストランで、日本語は全く通用しません。
 18歳の若者は、そこでどう考えて行動するのか?ですよね。自分から話していくのか、それとも言われたことをなんとなく理解してやるのか。これも面白いでしょう?

 たまたま桜美林大学の先生が訪米中で、アトランタに2週間いるというので、この話を昨夜したわけです。彼は去年も来ているんで、初対面ではありません。
 「大変、良いことだと思います」と言われました、反面、「本当ですか」とも言われましたけどね。学生もこうやって鍛えると、少しは骨太になるんじゃないかとも思います。
 企業の新人も、よく研修で離島で生活させるとかありますよね、同じことをやっているわけです。まだ、店の送迎はありますし、時間が来れば家に帰れるわけなんで、中途半端かも知れませんけどね。それでも親元でずっと温室育ちしてきた人間だと思いますから、いきなり強い太陽光線の下に出されて、その日差しの強さに萎れてしまうのか、それとも雑草に変換してすくすく伸びて行くのか、どう成果が出るのかは楽しみですけどね。

 たまたま叔父である私がアメリカにいて店を構え、同業種のコネもあるんで、こうしたことができるわけです。
 人間、追い込まないと伸びないと思いますけどね。恥かいて、失敗して、挫けて、打ちのめされて、罵倒され、英語ができない、話せない悔しさとかあると思いますよ。底に落とすわけですね。そこからどう這い上がってくるのか、それは本人の問題です。
 これで結果が出ようが出まいが私は関知しないですね。ただ、あまり惨めになるようであれば助け舟を出しますがね。

 3日働いて、昨日は肉体的精神的に疲労があったようで、すぐに寝たようですが、キッチンに面白いメキシコ人がいて楽しいとは言っています。別に行くことも拒否していないので、そのまま継続ですね。

 8月31日に福岡に帰りますが、良い「お土産」ができるのではないかと期待しています。お金で買えないお土産ですね。「苦労は買ってでもしなさい」とは言いますが、なかなか買えませんからね、私が買ってやって与えているわけです。
 ちなみに、給与は一切ありません。先方は払うと言ってくれましたが、断りました。報酬は1泊2日のNYC旅行と、ワシントンDC旅行です。世界で一番の街を見て、アメリカの政治の中心を見る、これが報酬です。

 皆さん、我が子をこうして鍛えるって、面白いと思いませんかね? 人はヘビと同じ、何回も脱皮して成長するんだと思います。脱皮するためには辛いことをしないといけない、そう思いますけどね。逃げてはいけない、そこを通過すれば脱皮できるんじゃないですかね。
 日本人全体にいえることでしょうかね? シャイで人前で馬鹿ができない。自分の意見がいえない、人と討論できない。日本人はもっと変わらなくてはならないと思います。
 私ですか?すでに脱日本人です、脱皮していますけどね。パスポートだけはJAPANであります。

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