オバマ再選で思うこと

 現職の大統領が有利というのは間違いのないことで、私の記憶が定かであれば、現職で負けた最後の大統領はおらがジョージア州の出のカーター爺さんじゃあ、なかったかと思います。
 あの時はイラン大使館の人質事件があり、カーター爺さんは「戦い」を好まない平和主義者で、話し合いで解決しようとしたんですが、それを「弱腰」と世間は決めつけ、落選してしまったと、私は記憶しています。まあ、カーター爺さんは辞めた後の方が、株が上がっているんですけどね。

 それはさておき、オバマが再選されたのはなぜか? やはり、ミーハー票をしっかりつかんだからですかね。オプラ・ウィンフリーをはじめとする芸能人を味方につけた、これは前回と同じ。「オプラが支持するなら私、オバマに一票」って感じのノリですよね。女性の得票率はオバマが勝っていたそうですから、この影響だと私は思うんですけどね。それに加えてマイノリティの票ですね。今年に入って30歳以下の不法移民にビザを与えるという措置を取りましたからね。
 

 そして、やはりロムニーの背景ですかね。金持ちでしょう? 貧乏人は金持ちを嫌いますからね。まあ、もちろん才覚あって働いて稼いだんでしょうが、気に入らない人は多いわけです。こうした票も動いたんではないかと思うわけです。
 共和党が勝てば、単純に大企業に有利なことが出てきます。資本主義のルールでいえば、勝てば官軍、負ければですからね。金持ち優遇になり、貧乏人が切り捨てられるのは当然のことなんですが、それが気に入らない人が多い。

 オバマは、金持ちから取った税金を貧乏人に分け与えてくれましたからね、恩義を感じている。また健康保険法も通りましたしね、これだって企業にとっては、半分を負担するわけですから大きな経費増加になるわけです。
 日本のように当たり前に昔からあったわけじゃないんでね、この国は。貧乏人はお金ないから健康保険がなかったわけです。これにメスを入れて米国を本当の先進国にしようといたのは偉いかも知れません。ただ、今までなかったものが突然導入され、それが企業の経費増になることを経営者は好まないわけです。

 そのあたりが「個人主義」の国なんだと思いますよ。保険に入るも、入らないも個人の自由じゃないですか?それを政府が「国民皆保険」ですよと押し付けることに抵抗を感じる勢力がありますね。
 流れに流されない。日本人は比較的、決まったことに従うと思うんですが、アメリカ人は最後まで抵抗し、その後も抵抗します。
 ましてや、お金ないしかし健康であれば、「保険代払うぐらいなら、その分お金くれ、わしは保険いらん」という理屈になるでしょう。
 「まさかのときのために」という発想はない。だから貯蓄率が低い、その日暮らしの人が多い。まさにキリギリス国民ですからね。「寒くなったら、そのときに考えればいい」でしょう?

 まあ、私に言わせれば、そんな国民に押し付ける暇あったら、マイル表示をキロメートル表示にするのが先だろう。統一性のないポンドやオンスをグラムに分かりやすくするのが先だろう。と思いませんか?これは単なるアメリカのわがままで世界中がメートル法を採用してもこの国だけはマイルで走り続けるんだろうと思いますよ。「おらがアメリカ」ですからね。

 昨日の株式市場の下落見ましたか?ダウで300ポイントです。事前にロムニーが勝てば大幅高、オバマが勝ては大幅安と言われていましたが、ここまで下げるとは思ってもいなかったですね。それだけ市場は失望しているわけです。
 金融市場に規制をかけ、お金を徴収しようと画策しますしね。小規模事業だって、抜け目なく税を徴収される。民主党になってから規制というか、うるさくなってきているのは事実です。
 確かに、我々は良い思いをしているかもしれせんがね、それでも朝早くから夜遅くまで働いて稼いでいるわけです。それを根こそぎとは言わないが、徴収しようとするから嫌われるわけですね。

 そして仕事をする気のない人にお金を配るから、彼らはますます働くことを躊躇しますよね。1年以上も失業保険をもらっている人が多いんです。
 仮に1年で切れば、収入少なくとも働きに出ますよ。ただ、お金が入ってくると、その必要がないから家にいて遊んでいますね。

 ある中国筋の専門家が「中国、共産主義ですって、とんでもない。資本主義の塊です」と書いていたのが頭の中を過ぎるわけですが、政府が画策し、上から押さえつけようとすると、共産主義だと言われる。そして働かない人にも分け前を与えようとすると、それも共産主義だと言われる。今のアメリカが表向き資本主義でありながら、オバマの民主党によって、共産主義だと冗談めかしていわれるわけです。
 まあ、中国は全人代に出るようなエリート集団が牛耳り、アメリカはホワイトハウスとペンタゴンが牛耳っていると考えると姿違えど中身はまったく同じなんですけどね。「お上に逆らってはいけない」という点ではまったく同じです。連邦政府批判をすると消されますからね、共産党批判をして牢獄に入れられ消される人が何人いることか、分かったもんじゃない。

 まあ、決まったことは仕方ないが、今後4年間で締め付けが厳しくなり、商売がやりにくくなるのは間違いないことです。アメリカ脱出計画はすでに青写真まで終わっていますが、行動に移していかないといけないでしょう。

 と、私は勝手にこのように分析したわけです。

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