世の中の動きが読めない 続編

 今日の朝刊ですが、おもちゃ屋のKB Toysが会社更生法の適用を申請しました。 04年に次いで2回となります。全国にある400店舗すべてを閉めるそうです。電動工具のStanleyが2000人の人員削減を発表しました。 GA州の11月の失業者数は前年比で75%増でした、10月がらしか77%でしたから、高い水準です。今後ますます増えることでしょう。
 おもしろいニュースを見ました。政府が発行している国債ですが、これを連邦準備銀行が買いだしました。そうしないと売れないからでしょうか? これはまさにアメリカ政府のマスターベーションです。ドルの下落が今後も続くと、アメリカの国債を買う意味がないので、各国はアメリカを支えるための米国債購入を躊躇うでしょうね。実際、「アメ公なんて、救ってる場合じゃねえだろうよ。俺んちの家に火が点こうとしているのに、そんなアメリカの火の車なんて知ったこったない」というのが本音ではないでしょうか?がおそらく中国などこれまで米国債を気前よく買ってきた国の本音だと思います。わが日本は、「わが国とアメリカ合衆国の友好関係維持のため、また日米軍事同盟の元、できる限りのことをしたい」と訳のわからないことを言って、結局アメリカの高官や大統領に頼まれると「Noと言えない」ので買うのでしょう。そして損をするのです。今の勢いが続くと円は80円を突破することも考えられます。すでにレンジは85-90円に移りつつあります。これまでは90-95円でしたが、気づかれないようになんとなくそっと円高に移行していくのです。
 話を元に戻しましょう。 連銀が自国債権を買うのはまあさておき、そのお金をどこで調達するのでしょうか? それは連銀ですから、刷るしかないのですが、実はある時期から連銀は印刷数の公表をやめてしまいました。ということは一部のトップしか通貨供給量を知らないのです。公表できないということは何かあるということです。確か2007年からやめたと思います。イラク戦争などで戦費がかさみだしたことです。こういうことも考えると、やはりドルの崩壊はすでに始まっているのでしょう。
 オバマが「ルーズベルトのように公共事業をやって250万人の雇用を創出します」とすばらしいことを言っていますが、それをやるにもお金、何をやるにもお金が必要なのです。それでまた印刷機を回すのですか? そうすればますますドルの値打ちは下がります。各国からの投資も滞るでしょう。 投資を呼び込むには「強いドル」を見せないといけないのですが、今のままではダメでしょう。
 私が思うに1つだけ大きな賭けができます。 それは軍事費を大幅に削減し、その分を国内投資に向けることです。今世界各地で展開しているアメリカの軍事行動は本当にアメリカ国民のためなのか、アメリカの利益につながっていますか? それは政府首脳と結びついた人たちの利益蓄積のためとしか思えません。イラクから撤退してもアメリカ人は誰も困らない、アフガニスタンもそう、軍需産業とペンタゴンが困るだけでしょう。考えれば国民はその犠牲になっているとしか思えません。
 オバマが勇気を出して、そこにメスを入れることができればたいしたもんです。ただ、自分を命を引き換えにしないとできないでしょうね。これまで暗殺された人たちの裏を見ると軍部の力というのは相当強いようです。海外戦略を大幅に見直すということはCIAにもメスが入るということになり、こういうところからも狙われる可能性があります。彼らも自分の職域を守るのに必死ですからね。
 ちょうど、日本の官僚みたいなものです。いくら政治改革だ、公務員削減だと頑張っても何もできていないのが現状でしょう。そこは日本もアメリカも同じです。何かやろうとすると潰されるのです。そこには美味しい蜜がありますからね。なかなかストローを奪えないのです。
 結局のところ、限りなく世界恐慌に近づくと思います。まあ、下へ行くといくことは上に上がる前の段階であると考えれば、自然の流れと思い、それに従うだけの話ではありませんか?

データ:2003-2005年の世界の軍事費データによると、アメリカはダントツの1位で4500億ドルです。2-3位はほぼ同じで中国とロシアですがほんの500億ドルでしかないのです。ちなみに日本は4位です。そして2006年度のアメリカの軍事費は4190億ドルとなっています。アメリカの軍事費が世界の軍事費に占める割合は年度によって異なりますが、45-55%の間で、世界の戦争費用の半分がアメリカが絡んでいるということです。

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