今日の朝刊から 08年12月5日

1、SECの決勝戦がGAドームで明日あります。フットボウルと縁のない方は「SECって何?」でしょうが、南東部地区の決勝戦で、1位と2位の争いなのでアメリカ人は熱が入っています。ゲームスタートは午後4時で、まあこれで土曜日のレストランビジネスは暇になります。 昨年のデータからも暇でしょう。

2、アメリカの家庭で住宅ローンを払っている世帯の10件に1件はなんらか問題があることが分かりました。 問題? ローンの遅延か差し押さえの危機にあるということです(CNNから)。

3、3月14日土曜日にPhilips Arenaでエルトン・ジョンとビリー・ジョエルのジョイントコンサートが開かれます。確か2回目です。また2月27日金曜日にFOX劇場でロビン・ウィリアムスのショーもあります。アメリカを代表するコメディアン俳優、すばらしい才能だと思います。

4、11月の失業者数が約53万人と予想を上回りました。この数字は1974年以来の高い数字です。失業率も6.7%になりました(10月は6.5%でした)。1年間では、190万人が失業したことになります。この影響で株価は下がっています。感謝祭明けのセールも不調でした。いよいよ正念場です。 「ビッグ3を救うなら、俺も救え!」と吼えるアメリカ人が多いこと。

5、レイオフのニュースです。クレディスイスは5300人、デュポンは2500人、AT&Tは1200人の削減を発表しました。

6、HONDAがF1から徹底することを発表しましたが、かなりのインパクトがあったようです。それだけ内情が厳しいということ、今後さらに深くなることに対して早めに対処するということでしょう。年間予算は370億円ですから、大きいと思います。花より団子、福井さんの決断は正しいと思います。

7、ユニクロだけ好調? アパレルのユニクロの11月は防寒下着の販売が好調で売り上げを伸ばしています。私はNIKEのものを着用していますが、確かに暖かいです。考えてみれば「ビジネスはやり方しだいで伸びる」ということを証明しています。

8、知っていましたか? 日本ではクレジットカードの売り上げは月締めで、翌月払いであるということを。不況で現金の支払いが減り、カードの使用が増えているそうです。 カードの使用量が増えると、入金までの資金繰りが苦しくなるということであり、カード会社に払う数%の手数料が収益を圧迫するということになります。 1-2月にレストランや小売のこうした倒産が増えるのでないかと推測されます。アメリカではその場で決済され、2-3日後には入金されますから、こうした事態は起こらないのです。アメリカは完全なカード社会であり、日本はまだまだ現金社会であるということを物語っています。

逆を行きましょう。皆が右と言えば、左。 皆が上と言えば、下。 皆と同じことをやっていても同じ結果しか出ません。例えば、円高です。輸入品の値段は上がります。となれば、当然仕入れ価格が上がりますから、「すみません、仕入れ価格が上がったので値段を上げさせていただきます」となりますよね。これは当たり前の発想でしょう。そこを逆に下げるのです。皆が価格を上げるときに下げるとどうなりますか? お客さんには喜ばれるでしょう? 他の売り上げが減る中、あなたの会社の売り上げは伸びるでしょう? これが逆を行きましょうということです。
「そんなことはできるわけがない」というのが普通の考え方でしょう? 「自殺行為だ」ともいえます。それは当たり前のことをしているからなのです。
これは実際に私が行ったことです。好景気の時には少しずつ売値を上げていきました。売り上げが伸びているということは需要(お客さん)と供給(店)のバランスが供給側に歩が良いということですから、売値を変えても何の影響もないのです。それでさらに売り上げは伸びるのです。
ところが、このバランスが需要側に傾いているのが今の現状だとすれば、売値を下げないといけません。そうしないとソッポを向かれてしまいます。私の店では11月に値下げ宣言し、価格を下げました。これで売り上げを維持していますし、お客さんからも感謝されているのでしょう。景気が悪くなれば、さらに値下げをします。
どうして、それができるのか? それはオリジナル商品が多いからであり、自家製が多いからです。そして経費が安いから(ローコスト経営をしている)です。家賃もBuckheadにおいては安いと思います。PBの原価が低いのは皆さんもご承知の通りでしょう。そうして商品を開発しているからです。決して原価割れのものを売っているわけではないのです。
これからは、体力勝負となってくると思います。そうなれば、何の努力もせず、既製品を仕入れてそのまま売っているようなところは淘汰されていくでしょう。車メーカーを見ると分かるでしょう? 仮に政府の支援を得ても、回復はしないのです。 末期がんの患者にモルヒネを討つ程度で、少し気持ちよく延命するだけです。癌を取るしかないのですが、もう転移しきっていますから手遅れなのです。ましてや、外部環境は09年さらに悪くなるわけで、モルヒネを何本打てば良いのでしょう? まあ、この3社の中のどれかが消えることにより、アメリカの失業者数は限りなく10%に近づき、大恐慌に近づくことでしょう。今からそれに備えることです。

小林一三がこんな言葉を遺しています。「下足番を命じられたら、日本一の下足番になれ。そうすれば店主は君を下足番にはしておかないだろう」 何ても良いのです。 一番を作りましょう。「これならアトランタで一番になれる」そういうものを作り、その一番を増やしていけば、より強いものになります。 良い週末を! TAKA

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