これが本当のアメリカンドリーム

 昨日の逆ドリームに続き、これが本当のアメリカンドリームです。昨年だったと思いますが映画にもなったので覚えている方もいるでしょう。クリス・ガードナーという黒人の話です。本も出ていますが、「The pursuit of happiness」です。
 ガードナーは、1954年WI州ミルウォーキーの生まれで、貧乏の家に生まれます。父親は知らず、再婚した母親は相手の暴力に耐え切れず、家を放火(彼を殺すために)し、逮捕されます。それでガードナーは親戚に育てられます。高校を出ると兵隊になり、除隊後はサンフランシスコでセールスマンとして働き家族も持ちました。1981年のこと、病院にセールスに来たガードナーは赤いフェラーリを見ます。その持ち主に「どうしてそんな高級車に乗れるのか?」と質問。その男性は「ストックトレーダーで毎月8万ドル稼いでいるからさ」と答えたそうです。それからガードナーの人生が変わるのです。セールスを辞め、ある証券会社の研修プログラムに参加しました。ところが研修生の稼ぎはわずかに1000ドルでこれに怒った妻と喧嘩になりました。警察沙汰になりガードナーは逮捕、また駐車違反のチケット1200ドルが未納、それが払えない彼は10日間の拘置を余儀なくされました。その間に妻はアパートの契約を解除し逃亡、1人息子を置いていきました。
 ホームレスとなったガードナーは安モーテルで暮らしますが、証券会社では成績が上がりました。ところが託児所のお金などを払えば結局、お金は残らず貧しいままでした。そこで彼は頭を使うのです。一番遅くまで仕事をする。そして一番早く出勤しました。実はオフィスを寝床にしたのです。ただ、これも長く続けるわけにはいかず、教会のシェルターを探しますが、定員が決まっているため早く行かないと入れません。入れなかったときには息子と共に地下鉄の公衆トイレの床に新聞紙を敷いて寝たのです。やがて、証券取引の資格試験に合格し、成績を上げていき、4年後には自分の会社を持つようになりました。
 今では南アフリカ向けの開発投資を引き受け、アメリカと同国の政財界に顔が効くそうです。愛車はもちろんフェラーリ(Mジョーダンから購入)、ただこれも数台ある中の1台でしかありません。
 ガードナーは会社の利益の10%を貧困層の教育のために寄付し、かつて自分が寝ていた地下鉄の会社の資金運営コンサルタントも引き受けています。サンフランシスコをたまに訪れることもありますが、泊まるのは超一流のホテルです、それでも自分を救ってくれた教会には必ず行くそうで、そこで働く貧困層のために住宅建設プロジェクトに参加しているのです。

本のタイトルThe pursuit of happinessでグーグルしてください。 Youtubeの動画が出てきます。それはABCの 20/20からのもので2本あり15分ほどあります。ウィル・スミスは映画の主人公を演じていますが、7万ドルをその教会に寄付しています。
 小さなきっかけがくれた大きな夢、今度フェラーリを見たら、what do you do?, how do you do that?とガードナーさんのように訊いてみないといけませんね。

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