独立記念日 7月4日(金)
Luglio Quattro (Venerdi) Quatro de Julio (Viernes)
1776-2025ですから、249歳のアメリカです。来年は盛大な行事になるでしょう。記念すべき250年ですから。しかし祝ってばかりはいられない。喜んでばかりはいられないわけです。
6月30日に行われたギャラップの世論調査で「米国人であることを誇りに思っているか」に対して「誇りに思っている」が56%、内訳は「非常に誇りに思う」=41%、「誇りに思う」=15%で、これは2020年の調査に比べ5%も下がっています。逆に「全く誇りに思わない」が3%増えているのです。特にZ世代(13-28歳)の「誇りに思っている」が41%で低いわけです。まあ、トランプ政権になって、アメリカ=自分の住む国を愛する(誇りに思う)人の数は減っていますよ。
かつて「強い」「豊かな国」であったはずなのです。GMやフォードの工場でネジさえ締めていれば、高い給料がもらえ、車が買え、家が買え、子息を大学に入れることもでき、郊外に別荘も持てた、そんな時代だったのです。
それがベトナム戦争にのめり込み、泥沼化し、太平洋戦争と第二次世界大戦を合わせた以上の弾薬+爆薬をあの小さなベトナムに落とし続け、枯葉剤までまき散らし、それでも勝てなかった。アメリカ最初の負けですよ。強いドルの凋落でゴールドとの交換を停止せざるを得なかった。アメリカン・ドリームが消え始めたのは、このころからではないか。
麻薬に溺れ、アルコールに酔いしれ、週末のフットボウルが楽しみの生活。そんな堕落した人間の作る製品は劣悪で競争力を失い、やがて安い+壊れないの日本製品に負けていく。
すると「日本叩き」が始まる。東芝のラジカセ壊し、ホンダの車をひっくり返す。最後は85年のプラザ合意で円高誘導する。これで債務負担を減らした。
製造業で勝てないとなると、金融に方向転換し、世界から投資を集めていく。そしてインターネットという新しい分野の登場で息を吹き返す。そしてIT産業が育ち、今はAIを育て半導体の生産基地を作るまで計画は進んでいる。
それで国としては、体裁を保ち、経済力を維持できるかも知れないが、中身=国民はどうだろうか? 置いて行かれた人々はどうなる? 20%の金持ちと80%のそうでない人に分断された国ですよ。格差はますます拡がる、働く意欲のない人はますます増えていく。アメリカが「中から腐る」と私がいつも言っているのはそういうこと。
産業としてはオートメーション化=ロボット化で、生産は維持でき、良い製品も出来上がる=ロボットはミスをしないから。50人でやっていた仕事はロボットに置き換えられ、1人の人間が監視する時代になっている。出来上がったものは自動配送でトラックに積み込まれ。自動運転の車で倉庫に入る、そこでもロボットが的確に棚に入れていく。注文が入れば(すべてオンライン注文で人なし)、これまた自動検索して商品をパッキングして、配送車まで届ける。あとは顧客に配達するだけ、ほとんど人は要らない。
こうして企業は人件費を削減し、収益を上げていくが、一番大事な人間の居場所はあるか? 「文句言う」「有給休暇取る」「保険やSSも払う」「通勤代も出す」「その他手当がかかる」人間を雇うとお金がかかるのですよ。ますますロボット化は進むでしょう。そうなったとき「溢れた人」はどこで働き、どうやってお金儲けするのか?
低所得者では、それが犯罪組織に向かい、アマゾンの物流トラックを丸ごと襲う。また倉庫を襲撃して物品を奪う。街中では万引きをする。道行く人を襲い強奪する。それが今のアメリカでは? トランプは犯罪者の追放を掲げ、頑張っているが、これにも限界があるでしょう。
しかし、そんなことをやっている場合か? 「石油掘れ」「天然ガスの生産だ」で環境破壊はますます進み、気候変動も進んでいく中、食べるものと水に苦労する時代に向かっていないか? 先週ギリシアから帰ったきたアメリカ人の友人の話、「ダイビングしたけど、海に魚がいない」ギリシア=地中海ですよ。温暖化と乱獲のせいですよ、おそらく。
それゆえ、「自分の食べるものは自分で育て、、少しでも食糧確保を考える」そんな時代が来るでしょう。 そんな中、思うのは? 日本では皆都会に出て行き、田舎が過疎化して、田んぼや畑が余っている。荒地になり二束三文の値打ちしかない。何か間違っていますよね。食糧自給率38%の国の現実はこれ。「海外から買おう」がいつまで通用するのか?
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