最近、思うこと

この1週間あまりで、カリフォルニアやアリゾナで銀行など金融機関が破綻しています。 FDICに加盟しているため、預金者のお金は守られており、取り付け騒ぎのようにはなっていませんが、どうもきな臭いと思っています。AXIS8月号の編集あとがきでは冒頭に「大恐慌」を取り上げました。(8月3日ごろ配布予定ですが)
英語ではGreat Depression、景気後退の大型版が大恐慌と思えば良いのですが、状況があまりにも似ています。 大恐慌の前は景気が良かったのです。
どうも日本人はお金儲けがあまり上手ではないように思います。「お金のことを口にするのは卑しい」とかやはり日本人の文化なのでしょうか? その下手な例が2、3あります。 日本のバブル期に日本のマネーがNYCなどアメリカの不動産を買い捲りました。そのうちいくつが今残っているでしょう? 皆、足元を見られ高値で買わされたのではないでしょうか? そして見切り売りしたのが大半ではなかったでしょうか? そしてアジア株投資です。 去年の今頃は「これからはBricsいやVista」とブームが巻き起こり、上海やベトナムで証券会社の口座を開設し、一儲けを狙った日本人が多かったと思います。FX取引もそうでした。円とドルの為替を利用して儲けよう。当時120円だったレートは一気に100円を割り込むまで円高が進み、これで1000万円近く損をした人がゴロゴロいます。中国の株は一時6000ポイントを超えていましたが、今では2600ポイントです。 ベトナムも07年3月が最高値で今では3分の1になっています。こうして考えると素人がこうした金融商品に手を出すのは非常に怖いと思います。
私自身は株式投資は行っていません。レストランビジネスが博打のようなものですが、おかげさまで儲けさせて頂いております。それで十分かなとも思います。
一時AXISに「CITIバンクの株を20ドルで買い、5年間保持すれば、最低でも2倍になっているでしょう」と書いたことがあります。その後CITIバンクは15ドルまで下がりましたが、現在は19ドルまで持ち直していますが、このところの金融不安からすれば、再び15ドルを見る可能性もあります。日本のバブル崩壊時の都市銀行(今ではメガバンクと言うのでしょうか)のように今回のアメリカ発の金融不安が解決方向に向うのであれば、20ドル以下なら買いだと私は思います。 ましてやCITIバンクは世界でも有数の銀行であり、破綻することはないと思います。これは私は実際に検討中です。
そして、ここに来て日経ビジネスの最新号にも取り上げられた金(ゴールド)ですが、この方が安全確実で、私も少し保有する方向に進んでいます。
というのは、アメリカ経済はもう上がることはないだろうと思っているからです。米ドルはもう弱くなる一方だと思います。 かつて360円、それがプラザ合意の後で180円、そして96円まで進み、上げ下げの後、107円です。貿易赤字が減りますか? NO、 財政赤字が減りますか? NO。この国にはウルトラCはもう残っていないように思います。
ウルトラCは戦争ですが、この偉大なる軍事大国は困ったら戦争を起こさせて、内需を拡大させるのです。今回のイラク戦争ではドルを相当刷ったと思いますが、それも原因でドル安に拍車がかかっているのです。すでにこの手法を何度も使っていますが、前回のベトナム戦争のあとがオイルショックでした。今回もイラク戦争のあと(まだ続いていますが)の原油高でしょう? 歴史は繰り返すのです。
長々と書きましたが、100年単位の歴史を見れば、金は確実に上昇していますし、金は勢いのある国は流れています。それはインドであり、中国です。ただ面白いことに政府機関の金保有量はアメリカがダントツです。かつてはドルを金を交換していた国だけのことはあります。こうした底力もあるのが、アメリカの巨大さなのですが、自国にしっかり金を蓄えておいて、他国に値打ちの下がるドルを売りつける(国債などで)という賢い作戦です。 流石に各国もそれに気づき始め、ドルの保有を減らし始めているのが現状で、私達も資産の構成を変更する時期に来ています。 金はいつでもどこでも換金できます。持ち運びも便利ですから、駐在員の方などはアメリカ滞在中に米ドルをしっかり金に換えておくのも1つの作戦かと思います。

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