トヨタ問題は対岸の火事か?
毎日のようにニュースに流れるトヨタ問題。遅れた米国進出でホンダを抜き、ビッグ3を蹴落としながら世界1位の自動車メーカーになった矢先の品質不良問題、これは対岸の火事でしょうか?
日曜日に又聞きした情報によれば、現地のトヨタ社員は実はホッとしているそうです。それまでは、販売に対して生産が追いつかない状況がずっと続いていたわけで、無理をしてきたことでしょう。かつては、日本からほとんどのパーツを輸出して現地で組み立てるという方式だったと思うのですが、急激な円高、拡大する販売に対応するためには、現地のサプライヤーと手を組まないと儲からなかったんでしょうね。CTIはインド系の自動車部品メーカーということですが、日本ではデンソーが同じような部品を作っているとフィナンシャルタイムズには書かれていました。今の日本メーカーは現地の米系と下から追い上げてくる韓国系の間に挟まれた格好だったんじゃないでしょうか?日曜日に冗談でパンをハムに挟むを韓国語では「パンにハム挟むだ」と言うのだとバカなことを言っていた私ですが、本当に挟まれていたわけですね。
2002年ぐらいからのバブルの形成過程において、家は売れ、車は売れ、家具も売れ、とにかく何でも売れた時代だったと思います。トヨタもインディアナやケンタッキーだけでは対応できず、テキサスを決め実行、ミシシッピーも決めたわけです。この上からの引っ張り上げに下はついていけなかったんじゃないですかね。そして目が届かなくなった、検査体制が甘くなった。そこに魚がいるのに、まず網の検査をして、破れないかどうかを確認してから、明日魚を捕りに行く人はいないでしょう?それがアメリカ式の薄っぺらいビジネス構造だと思います。
同じようなことはレストランでも起こっています。週末の売り上げは平日の3-4倍になります。実際に先週の金ー土曜日はそうでした。お客を待たせて帰すのが良いのか、それともヒーターの効いたパティオに入れて売り上げを取るのが良いのか?当然ながらビジネスですから明日の売り上げよりも今日の売り上げになるのです。お客さんに「すみません、今日は満席なので明日来てください」と言えば、お客さんは「馬鹿にしてんのかい、明日来れないから今日来ているんじゃないか」としか言わないでしょう。100人に1人も「そうですか、仕方ないですね。では明日お願いします」とは言わないと思います。
鮨屋でシャリ飯がなくなると寿司は作れなくなります。一応売り上げを見越してご飯を炊きますが、少し「来そうだな」と感じると営業が始まってすぐに25%割り増分のご飯を炊きます。そうでなくてもバックアップでご飯を洗い水に漬けておきます。万一の保険ですね、すぐに炊けるように体制だけは作ります。それでも30分炊いて寿司酢と合わせて冷ますまで30分、合計1時間はかかるのです。ここ最近の傾向は8時以降に一気に来店するパターンですから、見極めが難しい。ご飯がなくなりかけると保温ジャーの白飯を寿司酢と合わせる。 以前はご飯を冷凍したものを解凍してから使っていましたが、私はこのご飯が好きでなかったので止めたんです。
本来であれば、熱いご飯と寿司酢を合わせないと酢が中まで入っていかない、それでも「すみません、ご飯がなくなりました」というわけには行かないので、そうするわけです。それで間に合わせていくわけですね。考えたら遅い時間の寿司屋には行くもんじゃない。ネタも悪くなる、寿司飯は冷めてくる。自分でやっていてそう思いますね。寿司飯は耳たぶの温度が最適と言われていますからね。
それでもお客さんが納得するようにするには、作るしかないんですよ、これが現実です。それで対応しても寿司飯が終わることがあり、1年に3-4度は9時半とかにSOLDOUTにすることがあります。実に申し訳ないと思いますが、それ以上は何もできないので、閉店するしかないのです。お客さんは怒りますよ、それでも仕方ない。そうならないための努力はしているんですがね、予測以上の売り上げには対処できません。
うちの店はまだ日曜日を開けてないので魚の品切れは少ないのですが、今の日系の魚屋は土日の配達がありません。仮に金曜日と土曜日にバカ売れしたら日曜日に売る魚がなくなるわけです。そうすると冷凍モノを解凍して使うか、店によってはアジア系スーパーに買いに走るという話を聞いたこともあります。煮物や焼き物であれば、まだしも寿司ネタで使えるようなものはないでしょう。それでも売り上げを作るためにやるわけですね、これとトヨタの何が違うんですか?本質は同じではないですか?
数寄屋橋の次郎みたいにハイエンドで、完全予約制であれば、何の問題も起こりません。売れる数が決まっているわけですから。うちの店でも予約は入りますが、20%以下です。そうなると予測がつかないわけですね。逆に大量に米を捨てる日もあるわけです。余った魚は最終的に揚げ物にしてマリネしてお通しで処分することもあります。こうしたロスをカバーするには売り上げを作りセーブするしかないでしょう。これがアメリカのレストランの舞台裏ではないですかね。
お高く留まって、予約だけの店でやるとしますね、すると店は潰れてしまいます。以前にそういう店がありました。ある平日は予約がないので店を閉めていました。そして予約の数が少なくネタが回転しないので、莫大なロスが出ます。確か半年で10万ドルを溝に捨てたと聞いたことがあります。
従って、来るもの拒まずで頭を下げながら売り上げを作っていくしかないのです。サービスが悪くなろうとクレームが出ようと、お金は払っていただき、80%以上の満足で帰っていただく、それがレストランビジネスなんですが、車は少し違いますね、金額が違うし、ずっと使い続けるわけですからね。
こういうことから気が狂いそうになることもあります、レストランビジネスは肉体的に精神的に疲労するビジネスで、南の島へ行きたい気持ちを理解していただけると思います。
日曜日に又聞きした情報によれば、現地のトヨタ社員は実はホッとしているそうです。それまでは、販売に対して生産が追いつかない状況がずっと続いていたわけで、無理をしてきたことでしょう。かつては、日本からほとんどのパーツを輸出して現地で組み立てるという方式だったと思うのですが、急激な円高、拡大する販売に対応するためには、現地のサプライヤーと手を組まないと儲からなかったんでしょうね。CTIはインド系の自動車部品メーカーということですが、日本ではデンソーが同じような部品を作っているとフィナンシャルタイムズには書かれていました。今の日本メーカーは現地の米系と下から追い上げてくる韓国系の間に挟まれた格好だったんじゃないでしょうか?日曜日に冗談でパンをハムに挟むを韓国語では「パンにハム挟むだ」と言うのだとバカなことを言っていた私ですが、本当に挟まれていたわけですね。
2002年ぐらいからのバブルの形成過程において、家は売れ、車は売れ、家具も売れ、とにかく何でも売れた時代だったと思います。トヨタもインディアナやケンタッキーだけでは対応できず、テキサスを決め実行、ミシシッピーも決めたわけです。この上からの引っ張り上げに下はついていけなかったんじゃないですかね。そして目が届かなくなった、検査体制が甘くなった。そこに魚がいるのに、まず網の検査をして、破れないかどうかを確認してから、明日魚を捕りに行く人はいないでしょう?それがアメリカ式の薄っぺらいビジネス構造だと思います。
同じようなことはレストランでも起こっています。週末の売り上げは平日の3-4倍になります。実際に先週の金ー土曜日はそうでした。お客を待たせて帰すのが良いのか、それともヒーターの効いたパティオに入れて売り上げを取るのが良いのか?当然ながらビジネスですから明日の売り上げよりも今日の売り上げになるのです。お客さんに「すみません、今日は満席なので明日来てください」と言えば、お客さんは「馬鹿にしてんのかい、明日来れないから今日来ているんじゃないか」としか言わないでしょう。100人に1人も「そうですか、仕方ないですね。では明日お願いします」とは言わないと思います。
鮨屋でシャリ飯がなくなると寿司は作れなくなります。一応売り上げを見越してご飯を炊きますが、少し「来そうだな」と感じると営業が始まってすぐに25%割り増分のご飯を炊きます。そうでなくてもバックアップでご飯を洗い水に漬けておきます。万一の保険ですね、すぐに炊けるように体制だけは作ります。それでも30分炊いて寿司酢と合わせて冷ますまで30分、合計1時間はかかるのです。ここ最近の傾向は8時以降に一気に来店するパターンですから、見極めが難しい。ご飯がなくなりかけると保温ジャーの白飯を寿司酢と合わせる。 以前はご飯を冷凍したものを解凍してから使っていましたが、私はこのご飯が好きでなかったので止めたんです。
本来であれば、熱いご飯と寿司酢を合わせないと酢が中まで入っていかない、それでも「すみません、ご飯がなくなりました」というわけには行かないので、そうするわけです。それで間に合わせていくわけですね。考えたら遅い時間の寿司屋には行くもんじゃない。ネタも悪くなる、寿司飯は冷めてくる。自分でやっていてそう思いますね。寿司飯は耳たぶの温度が最適と言われていますからね。
それでもお客さんが納得するようにするには、作るしかないんですよ、これが現実です。それで対応しても寿司飯が終わることがあり、1年に3-4度は9時半とかにSOLDOUTにすることがあります。実に申し訳ないと思いますが、それ以上は何もできないので、閉店するしかないのです。お客さんは怒りますよ、それでも仕方ない。そうならないための努力はしているんですがね、予測以上の売り上げには対処できません。
うちの店はまだ日曜日を開けてないので魚の品切れは少ないのですが、今の日系の魚屋は土日の配達がありません。仮に金曜日と土曜日にバカ売れしたら日曜日に売る魚がなくなるわけです。そうすると冷凍モノを解凍して使うか、店によってはアジア系スーパーに買いに走るという話を聞いたこともあります。煮物や焼き物であれば、まだしも寿司ネタで使えるようなものはないでしょう。それでも売り上げを作るためにやるわけですね、これとトヨタの何が違うんですか?本質は同じではないですか?
数寄屋橋の次郎みたいにハイエンドで、完全予約制であれば、何の問題も起こりません。売れる数が決まっているわけですから。うちの店でも予約は入りますが、20%以下です。そうなると予測がつかないわけですね。逆に大量に米を捨てる日もあるわけです。余った魚は最終的に揚げ物にしてマリネしてお通しで処分することもあります。こうしたロスをカバーするには売り上げを作りセーブするしかないでしょう。これがアメリカのレストランの舞台裏ではないですかね。
お高く留まって、予約だけの店でやるとしますね、すると店は潰れてしまいます。以前にそういう店がありました。ある平日は予約がないので店を閉めていました。そして予約の数が少なくネタが回転しないので、莫大なロスが出ます。確か半年で10万ドルを溝に捨てたと聞いたことがあります。
従って、来るもの拒まずで頭を下げながら売り上げを作っていくしかないのです。サービスが悪くなろうとクレームが出ようと、お金は払っていただき、80%以上の満足で帰っていただく、それがレストランビジネスなんですが、車は少し違いますね、金額が違うし、ずっと使い続けるわけですからね。
こういうことから気が狂いそうになることもあります、レストランビジネスは肉体的に精神的に疲労するビジネスで、南の島へ行きたい気持ちを理解していただけると思います。
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