黒鯛入荷!


この前まで扱っていた石鯛をやめ、新たに黒鯛にしました。
石鯛、そりゃ美味い魚でしたね。身のしまり、感触すべてがいい、でも値段が馬鹿高いのです。安い店で扱う鮪の3倍近くもしますから、割が合わないのです。2カンで15ドル?それじゃ、誰もオーダーしないでしょう。
ということで天然ですが、少し割安な黒鯛にしました。それでも仕入れ値は鮪と同じです。
 この魚、瀬戸内ではチヌと呼ばれています。 小さいころには岸から釣ったこともあります。瀬戸内は鯛やチヌの宝庫なのです。姿形は鯛とまったく同じで、色が黒いので黒鯛、でも英語名はBlack Porgyと言います。
 魚を切らずにそのまま見ると養殖の鯛にそっくりです。真鯛は普段は海底近くにいる魚ですが、養殖ですと海面すれすれです。したがって魚が日焼けして黒くなるのです。
 養殖と天然の見分けはいたって簡単で、腹を割ればすぐに分かります。何を食べたかが残っていますし、養殖はたいてい運動不足なので、脂肪がいっぱい詰まっています。
 そして、味ですが、本当の魚や海草を食べた魚とドッグフードのようなえさを食べた魚の差は歴然としています。
 養殖の真鯛から天然に切り替えた理由はそこにありました。産卵期の真鯛は、特にそのにおいがします。まるで一度薬品にでも漬けたようなにおいを感じたもので、天然に切り替えたのです。値段は高くとも美味しいものを提供するほうが将来的にはビジネスには有利と思ったからです。


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