為替の優しい解説 4月26日(金)
Aprile Veintisei (Venerdi) Veinteseis de Abril (Viernes)
メタは負けたがマイクロソフトは勝った!そんな感じの第1四半期の業績。まあ別にメタが割り込んだわけではないが、実際には伸びているのに、第2の見通しが良くないなどの理由で売られたわけで、アメリカ企業は四半期の業績発表というのは「言い方1つ」で明暗を分けるのかと、一時ザッカーバーグの資産は2兆円分が吹き飛んでいましたからね。
今日は金曜日で辛坊さんのトークはないんですが、昨日言っていたこと「今、日本は急速に格差が拡大している。ランチ代の500円で苦労する人がいる反面、ダイヤモンドや金の展示即売会に人が押し寄せ、すぐに売れていく」でした。本当に「アメリカを追随」しているんですよ。
ここに住むとよくわかりますよ。モールの食堂街で夕方にマクドナルドを買って晩御飯にしている家族がいる。家族4人で20ドル? それでも今の日本円なら3140円ですよ。すでに157円で計算しないといけない。方や寿司屋に行き、家族4人で300ドル使う人もいる、47100円ですよ。格差ですね、これが。
最近、福岡ファイナンシャルグループの佐々木さんの対談を見ましたが、この人最初が日銀で為替介入の部門にいて、その後JPモルガンで為替専門、そして今回は福岡ファイナンシャルに入ったわけですが、160円までは行くだろうと。その分析力が凄く、数字の羅列。日銀が簡単に利上げできない理由などなど、話していましてね。
マイナス金利を正常に戻し、利上げのタイミングですが、これまで多くの市中の銀行が日銀にお金を預けていた、普通は10兆円程度としましょう。それが過去10年で100兆円になったわけです。ここで利上げしてそのお金を銀行が引き出すと利子がつくわけで、それが全体で何兆円にもなるのだそうで、だから簡単に利上げはできない。
そしてこの前書きましたが、日銀が多くの株を保有していて、利上げするとそれが値下がりする、売り時がなくなる、それも問題だとか。
さらに言えば、円の実効レートはすでに360円時代よりも低いのだそうですよ。すでに先進国中では、円は最弱通過です。円安なら海外からの投資があっても良いが、また海外に出て企業が戻ってきても良いが戻ってこない。「物は海外からの輸入に頼り、ものつくりは海外に出てしまった=貿易収支が赤字」、最近の赤字の大きいのが「業務サービス収支」で、これが日本にいてもネットフィリックス、アマゾン、メタなどを利用しお金を海外に支払っているお金のことですが、これが拡大しています。
日銀のバランスシートって難しいですけど。黒田さん就任前は165兆円しかなかった、それが現在は771兆円もあるんですよ。内訳は国債の保有残高が122兆円から600兆円に、当座預金が44兆円から543兆円に。このバランスシートを小さくすることが大事なんですが、国債を買うのを止める方向で進んでいますよね、でもこれをやると長期金利が上がるわけです。そうなるとアメリカ同様で株が下がるんですね。まあ最終的には「痛みを伴う利上げ」をしないといけない、利上げすれば日米金利差も縮まり、円安は止まるわけです。バランスシートのサイズを小さくしながら利上げを行い、正常に戻すことが大事だそうですよ。
3月の消費者物価2.8%上昇は予想の2.7%を上回っています。
マーケットです。仮想通貨は微下げです、昨日は微上げでした。為替156.91円まで円安が進んでいます。ゴールド上げて2360ドル、原油も上げて84.23ドル、10年物国債は下げて4.69%となっています。昨日下げた株、アジアでは日経が上げ、欧州は全面高、NYのプリマーケットも全面高です。
今日も良い天気ですね。
為替の問題、難しいが。簡単に解説できたのではないかと。これからの日本に必要なもの、1)インバウンドによるお金落とし、2)海外からの投資で工場とか作る、この2つしか生き残れる道はなし。
でもどうして今更工場? 円安だからですよ。通貨の弱い国で物をつくり、輸出すれば儲かるからです。かつて過去30年、日本の会社が東南アジアで行ってきたこと、それが回り回って日本に向かうわけです。
「日本、ええよ。物価がね、無茶苦茶安いのよ、買い物天国やね」とアメリカ人が叫んでいますよ、笑いますよね。明智光秀の三日天下ではないが、バブルの「あの時」だけは輝いていた。皆さん、良い週末を!
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