失敗と成功の分析をすることは大事ではないか?
昨日のニュースで長崎のハウステンボスがオープン以来初めて営業黒字になったということを伝えましたが、「じゃあ、どうしてこれまで赤字だったんだろう」。その原因はどこにあったのか気になりませんか?
経営者としてビジネスマンとして、やはりこのあたりのポイントを掴んでおくことは、今後自分が窮地に陥ったときに役に立つはずです。
そしてふとレストラン業界に目を向けて考えたことがあります。つぶれる店はどうしてつぶれ繁盛する店はどうして繁盛するのか? その一例を上げましょう。
バックヘッドの北、Roswell Rd.にGolden Budda-Momoyaという中華と日本食を一緒にしたレストランがあります。実はこの建物はかつてサントリー・レストランでした。たしか開業は92年ごろではなかったですかね。日本の洋酒メーカー、サントリーのレストラン部門でした。アトランタに15年以上住んでいる人は一度は利用したことがあるでしょう。
このサントリーは96年に閉店しています。「オリンピックのために開けた店」という噂もありましたね。したがって96年の五輪終了と共に閉店しました。その後を安値で買ったのが現在の店です。
確か五輪開催年の8月でさえ単月黒字にならなかったはず。ずっと赤字続きで、NYのサントリーから毎月5万ドル程度の運営費が送金されていたとも聞いています。実は、私はこの店でウェイターとキッチンを少しやっていました。
暇なのに店が大きいからそれなりの従業員を抱える。寿司、鉄板焼き、和食とあり、鉄板焼きは他店のようなショーをやらないので、お客が入らない。和食は高いからビジネス向きになる。このころからブームになりつつあった寿司は板前が2人で狭いカウンターに10人しか入れない。
96年といえば、日本が失われた10年の真ん中あたりにいた時期で、サントリー自体も確か海外事業を大幅に縮小していたと思います。カリフォルニアの名門ワイナリーChateau St. Jean でさえも売却しましたから、大赤字のレストランは当然、閉店ですね。
そして後に入ったGolden Budda-Momoyaはすでに開店してから10年以上が経過していますが、店が開いているということは成功しているということになりますね。
味は良いのか? 中華には1回行ったことがありますが、まあ普通。寿司は以前は日本人がいたようですが、今は私が知っているインドネシア人が握っています。
したがって、いろいろな情報が入ってきます。まずこの店は典型的な中国人経営であるということ。すなわちランチ・ディナーでほぼ年中無休に近い。そしてかなりの売り上げをデリバリーで稼いでいるということです。ドライバー2人が常駐していると聞いていますから、相当のオーダーがあるのでしょう。バックヘッドの金持ち連中からすれば、出前は有難いですね。特に小さい子供がいる店では家庭で食べて方が楽ですね。
うちの店でも持ち帰りが増えています。火曜日には1つのオーダーで400ドルを超える持ち帰りが開店直後にありました。夏場の5時半といえば閑散で、このオーダーは有難かったですね。そしてよく「配達するのか」と聞かれます。
こうした需要をすべて飲み込んだので成功したのだと、私は分析しますけどね。
こんな事例もありました。これはレストランではありません。キリンの生ビールの話です。今週、火曜日にオーダーして「明日持っていくから」と言う言葉を信じて水曜日の夕方になっても配達がないので、催促の電話を入れると品切れというわけです。この前もそんなことがあったので、すぐにキリンの営業フィルに怒りの電話を入れるわけです。彼はアトランタの扱い店の幹部に確認します。
そうしているうちに、扱い店の違う人から電話が入り、1サイズ大きい生ビールならあるかも知れないので確認するというのです。それで在庫があることが分かり木曜日に配達されました。
いつものサイズがないのは仕方ない、発注が悪いのでしょう。ただ、違うサイズがあるのであればそれを持って来い、と言いたいですね。
これはまさに応用問題です。いやそれ以下の問題かも知れません。いかにいつものドライバーが事務的に仕事をしているかがよーくわかりますね。それとも低脳なんでしょう。だから気付かない。中身は同じ、サイズが違うだけ、それだったら機転を利かせて「小さいのは在庫切れで来週まで入ってきませんが、大きいのがあるので、こちらをお持ちしましょうか?」と模範解答を示せばいい。それができないわけです。
それで、今日になって言い訳をする。「いやあ、昨日はどしゃ降りの中、水に浸かりながら10個の生ビールを運んでいたんでねえ、もう大変だったよ」と言う。そんなことは関係ない。私はすでにこのドライバーを信用してないし、見限っていますけどね。
気付くことがいかに大事であるか分かるでしょう? 経営とはそういうものです。「私、サラリーマンで経営者じゃありません」と言う人もあるが、常に経営者目線で物事を見ることは大事です。将来、自分がその立場になる、またその立場を目指すのであれば常にそうすべきなんですね。
また、そういう見方をしないと、このサバイバルゲームから生き残って行けず、討ち死にするだけで終わりますね。ビジネスは戦いです。戦争です。負ければ首が飛びますからね。
経営者としてビジネスマンとして、やはりこのあたりのポイントを掴んでおくことは、今後自分が窮地に陥ったときに役に立つはずです。
そしてふとレストラン業界に目を向けて考えたことがあります。つぶれる店はどうしてつぶれ繁盛する店はどうして繁盛するのか? その一例を上げましょう。
バックヘッドの北、Roswell Rd.にGolden Budda-Momoyaという中華と日本食を一緒にしたレストランがあります。実はこの建物はかつてサントリー・レストランでした。たしか開業は92年ごろではなかったですかね。日本の洋酒メーカー、サントリーのレストラン部門でした。アトランタに15年以上住んでいる人は一度は利用したことがあるでしょう。
このサントリーは96年に閉店しています。「オリンピックのために開けた店」という噂もありましたね。したがって96年の五輪終了と共に閉店しました。その後を安値で買ったのが現在の店です。
確か五輪開催年の8月でさえ単月黒字にならなかったはず。ずっと赤字続きで、NYのサントリーから毎月5万ドル程度の運営費が送金されていたとも聞いています。実は、私はこの店でウェイターとキッチンを少しやっていました。
暇なのに店が大きいからそれなりの従業員を抱える。寿司、鉄板焼き、和食とあり、鉄板焼きは他店のようなショーをやらないので、お客が入らない。和食は高いからビジネス向きになる。このころからブームになりつつあった寿司は板前が2人で狭いカウンターに10人しか入れない。
96年といえば、日本が失われた10年の真ん中あたりにいた時期で、サントリー自体も確か海外事業を大幅に縮小していたと思います。カリフォルニアの名門ワイナリーChateau St. Jean でさえも売却しましたから、大赤字のレストランは当然、閉店ですね。
そして後に入ったGolden Budda-Momoyaはすでに開店してから10年以上が経過していますが、店が開いているということは成功しているということになりますね。
味は良いのか? 中華には1回行ったことがありますが、まあ普通。寿司は以前は日本人がいたようですが、今は私が知っているインドネシア人が握っています。
したがって、いろいろな情報が入ってきます。まずこの店は典型的な中国人経営であるということ。すなわちランチ・ディナーでほぼ年中無休に近い。そしてかなりの売り上げをデリバリーで稼いでいるということです。ドライバー2人が常駐していると聞いていますから、相当のオーダーがあるのでしょう。バックヘッドの金持ち連中からすれば、出前は有難いですね。特に小さい子供がいる店では家庭で食べて方が楽ですね。
うちの店でも持ち帰りが増えています。火曜日には1つのオーダーで400ドルを超える持ち帰りが開店直後にありました。夏場の5時半といえば閑散で、このオーダーは有難かったですね。そしてよく「配達するのか」と聞かれます。
こうした需要をすべて飲み込んだので成功したのだと、私は分析しますけどね。
こんな事例もありました。これはレストランではありません。キリンの生ビールの話です。今週、火曜日にオーダーして「明日持っていくから」と言う言葉を信じて水曜日の夕方になっても配達がないので、催促の電話を入れると品切れというわけです。この前もそんなことがあったので、すぐにキリンの営業フィルに怒りの電話を入れるわけです。彼はアトランタの扱い店の幹部に確認します。
そうしているうちに、扱い店の違う人から電話が入り、1サイズ大きい生ビールならあるかも知れないので確認するというのです。それで在庫があることが分かり木曜日に配達されました。
いつものサイズがないのは仕方ない、発注が悪いのでしょう。ただ、違うサイズがあるのであればそれを持って来い、と言いたいですね。
これはまさに応用問題です。いやそれ以下の問題かも知れません。いかにいつものドライバーが事務的に仕事をしているかがよーくわかりますね。それとも低脳なんでしょう。だから気付かない。中身は同じ、サイズが違うだけ、それだったら機転を利かせて「小さいのは在庫切れで来週まで入ってきませんが、大きいのがあるので、こちらをお持ちしましょうか?」と模範解答を示せばいい。それができないわけです。
それで、今日になって言い訳をする。「いやあ、昨日はどしゃ降りの中、水に浸かりながら10個の生ビールを運んでいたんでねえ、もう大変だったよ」と言う。そんなことは関係ない。私はすでにこのドライバーを信用してないし、見限っていますけどね。
気付くことがいかに大事であるか分かるでしょう? 経営とはそういうものです。「私、サラリーマンで経営者じゃありません」と言う人もあるが、常に経営者目線で物事を見ることは大事です。将来、自分がその立場になる、またその立場を目指すのであれば常にそうすべきなんですね。
また、そういう見方をしないと、このサバイバルゲームから生き残って行けず、討ち死にするだけで終わりますね。ビジネスは戦いです。戦争です。負ければ首が飛びますからね。
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