日系ビジネスより
10月18日号の特集は「トヨタの見えざる未来」ですが、そんなことは私にはどうでもいい。
気になったのはロクシタンです。これはフランス生まれの自然派化粧品メーカーで、世界中1000店舗あります。NYCの5番街にもあれば渋谷駅前にもあります。
実は私、ロクシタンの愛用者でして、オードトアレ、ハンドソープ、ハンドクリームなどを使っています。3年前まで全く知らなかったのですが、これは前妻の置き土産ですね。彼女はアトピーだったこと、そして皮膚が弱いことでロクシタンを使っていたのです。例えばハンドソープは、オーガニックで化学的な原料は一切入っていませんから体に優しいわけです。
商品には南仏や地中海沿岸地方で採取される原料をベースに使い、ほぼすべての製造拠点は南仏のマノスクにあります。売り上げは全世界で700億円ですが200億円を日本で稼いでいます。
商品戦略というか事業戦略はユニークで、ブランド力を高めることにありますが、そのブランドを浸透させるために、航空会社との提携や世界の超一流ホテルへの納入などに積極的です。
店舗立地は徹底して、一等地出店戦略です。絶好のロケーションに次々と出店することにより、集客力を高めています。
こうして有名になったロクシタンですが、1996年まではわずかにフランスに3店舗しかありませんでした。創業者が76年にローズマリーからエキスを抽出してエッセンスオイルを作ったのが始まりです。96年にオーストリア人が買収し、成長していくわけです。
世界各国の規制に関する情報を事前収集し、世界基準に合う商品を開発し、世界中で同じ商品を売る。店舗の内装も什器を含め世界中でほぼ同じで、どの国で買っても同じような店内で同じ商品を入手できるようになっています。
世界の多くの化粧品メーカーはローカルに合わせた戦略を打ち出していますから、ロクシタンはその逆を行っているわけですね。
そして大事なことは、こうした自然派化粧品は今後、ますます伸びていくということです。食べるものから始まった「オーガニック化」は、これだけ人々が昔なかったような病気に突然かかってしまうような現代社会の中で、ますます安全なもの、健康に良いもの、自然なものへと進んでいくことでしょう。
さらには、日本人の持つ「欧米嗜好」からしても「南仏」ブランドは強いものでしょうし、同じフランスのブランドでもシャネルなども化粧品を扱っていますが、これらは毒されたもので作られていますが、ロクシタンは対する自然なもので作られているということを考えると引き寄せられるのでしょう。
これから冬です。まずはアルミチューブに入ったハンドクリームから使ってみてはいかがですか?確か25ドルからだったと思います。私も使い終わったので買いに行きます。
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