週末往来 アメリカと北朝鮮の違い?

 今週のニュースに「アメリカの子供の50人に1人はホームレス」というのがあった。これは大きなショックだが、これから連想して、「待てよ、アメリカの貧困層は飢えている。そして北朝鮮でも多くの貧困層が存在し同様である。この2つの国の違いは何であろう?」とふと思ったのである。
 違いも何も同じみたいなものではないか? 多額の軍事費にお金を費やし、ほんの一部の特権階級が良い暮らしをしている。そして多くの国民が大統領や政府の言うこと、そしてそれを流すマスコミの報道を信じている。お国のために死ねる人が山ほどいる。
 こうして考えると、違いは少しばかりの自由があるかないか程度にしか思えない。片や資本主義の牽引役、片や崩壊寸前の社会主義の成れの果て。でも中身はあまり変わりないという見方もできる。
 前に「資本主義とは何なのか」というコラムを書いたが、行き着くところ、格差を作り出し、それがやがて社会を荒廃させるのではないか?これがさらに進むと権力を握った政府が不満分子を抑圧するために、武力を使うようになり、それでも民衆は抵抗し、やがて革命が起きる可能性もなくはない。
 と言う風に考えていくと、資本主義の成れの果ては貴族主義の時代、18世紀に戻っていくのだろうか?富める者は富を蓄積し所有する。そうでないものは何も持たない。そうすると当時で言う「小作農」に成るしかないのである。これが今で言えばブルーカラーであろう。やがて彼らはハンマーを持ち、機械を壊し、富める者からその所有物を奪っていくのである。これが暴動となり革命が起こる?
まあ、こんなことは実際にはありえないと思うが、その方向に向かわざるを得ないようにも思える。
 このままアメリカが進んでいくとどうなるか? 本当に富めるものはますます富める。かつてスリムなピラミッド構造であった人口分布(その頂点が富裕層、真ん中がミドル、下部が貧困層というピラミッドである)がやがて裾野の広いピラミッドに変形してくだろう。そして真ん中の抉れた形になる。
 人種的にはアジア系は勤勉で、特に極東アジアの中国、韓国、日本からの移民はミドルの少し上の層に落ち着くと思う。そうすると「アジアバッシング」も起きかねない。元々の先住民ではないし、後から入ってきた移民であるために「彼らが俺たちの富を奪った」と勘違いされる可能性も高い。
 特に母国語を使い、公用語の英語と線を引いた生活をしていると余計にそうなるだろう。「ここはアメリカだ、英語を話せ」状態になるだろう。 かつて日本人が秋刀魚を焼いていて近所から苦情が来たという話があったが、キムチを作っていて臭いでクレームが来るということはないだろうか? 「インド人が住んでいた家は買うな」という話がある。 これはインド料理には多くの香辛料を使うため、。家の中にその臭いが染み付いているからだという。
 数十年後にはアジア系の人口構成が増えると思うし、ヒスパニックの構成も増える。そして減るのは白人層と黒人層である。そして貧困層に成り下がるのがその層である。こうして将来どうなるかを予測するのも楽しい。
 つまらない話であるが、お金持ちになると日本食に行き着くというのが私の考え方である。お金持った人間が何を食べるか? 高級ステーキ、フォアグラ、キャビア、フレンチ???? いつでも安易に食べられるのであるが、みなしつこい。そして飽きが来ると日本食になるのである。また日本食には生というカテゴリーがあり、これは興味を引く。魚を生で食べるというのはシンプルだが飽きが来ない。そして高級な嗜好だと思う。
 考え方によってはみんなで日本食を食べると幸せになれる。 そういう面では日本人が国際社会に貢献できる余地はまだまだあると思う。

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