先行きに不安を感じるわけ

 まずは、アメリカの話:11月30日号の日経ビジネスにNY大学の教授の投稿がありましたが、これが現在の米国を物語っています。
 第3四半期のGDPは増加した。これにより景気後退が終わったように思われているが、大きな間違いである。実体経済は悪い。結局、2極分化している。10.2%の失業率も見方を変えると17.5%になる。労働時間のカットなどにより、ぎりぎりで生活をしている人の首が絞まりつつある。それはやがて、住宅ローン、クレジットカード、自動車ローン、学資ローン、などの消費者金融で債務不履行に陥る。富裕層は今年は株が30%近く上がっているので、儲かっているが貧困層は株を元々持っていないので、上がろうが下がろうが関係ない。州や郡が税収不足から公共サービスを打ち切っているが、これはやがて生活保護や貧困者向けのサービスをもカットしていくことになる。富めるものはますます富み、貧しきものはますます貧しくなる。これが格差というものでこれが拡大している。
 身内みたいな話ですが、店の側のヘアサロンが閉店しました。オーナーのデボラが「もう家賃は払えないから」とあっさり言いましてね。4つ椅子がありますが、ヘアサロンはこれをリースするわけです。この店の場合、家賃は2500ドルなんですが、椅子を1つ800-1千ドルでリースします。ヘアスタイリストでお客さんを持っている人は、これで十分やっていけるわけです。店をするのはしんどいが、椅子1つでビジネスできるなら簡単でしょう? オーナー側にすれば。椅子を3つリースすれば、毎月の家賃の負担が減るということです。あとは自分のお客さえ抱えておけば儲かりますよね。でもデボラの場合は、最高で2人リースしていたみたいですが、皆去ってしまったんでたちまち赤字です。そして家がForsythですから通勤も大変、時間の無駄使いだったわけです。このように零細企業の閉鎖は増えています。


 続いて日本の話: なんでも44兆円の国債を発行しないといけないらしいです。景気後退で税収が落ち込み、37兆円しか見込めないんだそうです。日本国を動かすには、80兆円程度必要で、お金ないから国債を発行するんだそうです。面白いでしょう? 税収を上回る国債を発行するのは戦後初めてのことらしい。この前ギリシアの国債の格付けが下がったんですが、そのギリシアの国債はGDP比で120%ですが、日本はもう200%に近い状態、これは先進国で最低なんです。いつかは借金を減らさないといけないんですが、国が成長していれば税収を増やすことは容易でしょう。でもそれは期待できない。では財政再建とやらで無駄なお金をカットしていくしかないけれども、省庁や議員の思惑ありで、これもできないでいるんです。「おいおい無駄な静岡空港や神戸空港作ったのは誰?」と言いたいでしょう? とにかく、無駄使いが多いからこうなってしまったんでしょうね。そう考えると、日本に将来はないかも知れません。根本的な発想を変えないとダメ。80兆円の予算を70兆円で組む。そのためには血を流す覚悟が必要でしょうね。赤字の政府系機関は閉鎖、在外公館も縮小など、公務員の数を減らす。一般の会社並みに国や事業所を運営ではなく経営しないといけないんじゃないでしょうかね。

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