やはり恐慌の手前か???

アトランタにガソリンが戻ってきました。 おかしなもので、ガソリンがあるという安心感か、今日の売り上げは久しぶりに大台を回復しました。 客足が遠のいていたのはガソリンの影響だけで景気ではなかったんだと錯覚しそうです。
もうガススタの行列を見ることはないでしょうが、今後銀行の前に「行列」ができる可能性はまだ残っています。別に皮肉でもなく脅しでもありません。まさに、その手前をウロウロしているのです。今週のブログでFRBのアトランタ(ミッドタウンにあります)からワコビアに月曜日50億ドル、火曜日30億ドル、水曜日に20億ドルの資金供給があったことを書いたと思いますが、おそらく他の銀行にも多かれ少なかれ行われたと思います。
実は、木曜日に銀行で約5000ドルの銀行小切手(キャッシーヤズ・チェック)を作ってもらいました。
これは、来年のアルコールライセンス料を払うためで、個人や会社の小切手では不可のため、こうしたのですが、まずはSunTrust銀行に行きました。私は毎週初めにここで1500ドル程度のお金を従業員に支払うチップのお金を換金しています。 銀行の職員も私を知っているのでIDの提示を求められません。 今回の用事は違ったのですが、職員は換金だと勘違いし、金額を見て「こんなお金は今日はないよ」と言われました。私が、今回は違うんだよと説明しましたが。
実際に、会社の小切手はバンカメで、バンカメの小切手でSunTrustで銀行小切手を作ることができないと断られたので、バンカメへ行きました。
店の近くのバンカメへ行くと、職員が(この人もよく知っているのですが)、申し訳ないが私には2500ドルまでしか銀行小切手を切る権限がないので大きな支店へ行ってくれと断られました。そして近くの支店でようやく銀行小切手にすることができました。
それはさておき、ひょっとして暗黙の了解で多額の現金支出を断っているのではないかと疑いました。それでなくても2週間前ぐらいから、お金の引き出しが始まっているのです。貸し金庫の売り上げが急増しているというニュースを見た人はいませんか? そしてゴールドの販売数も伸びています。
さらには、お金持ちが多額の預金引き出しを断られ、仕方なく毎日ATMで限度額いっぱいの500ドルを引き出しているのではないかと思うのです。 たかが500ドルでも1ヶ月引き出し続ければ1万5千ドルです。アメリカ人で普通預金に1万5千ドルがある人はなかなかいません。日本人であれば、当たり前なのです。 何かあったときのためにすぐ引き出しできるお金を用意しておくのが日本人でしょうが、アメリカ人の考え方は異なります。彼らはある程度の中流以上でもせいぜい5000ドル程度で、余分なお金があれば、利回りの高い投資に回すのです。「1万ドル近いお金をろくに利子もつかない普通預金に置いておくのは馬鹿だ」ぐらいの考え方だと思います。
ですから、毎日連続で500ドルを引き出せる人はそんなにいないと思いますが、ATMからの引き出しが多かったという話を聞けば、それ以外には考えられないのです。 その他大勢の人は預金は3000ドル以下で、借金持ちですからね。
まあ、そんなこんなで政府は実に慎重になっています。そして潰しても影響がない銀行は潰し、影響の大きい銀行は体力のあるところと合併させるか、国有化していくのです。それが唯一全米的に取り付け騒ぎを起こさせない方法です。
そして、政府はすでに取り付け騒ぎが起こることを想定して、軍隊の国内配備を済ませています。これは名目上は「テロ対策」となっていますが、単なる隠れ蓑です。暴動が起きることをすでに察知しています。皆さんの記憶にありますか? ロスの黒人暴動、そしてハリケーン・カトリーナで起こったニューオーリンズの略奪。世界一金持ちの国、アメリカで平気でこういうことが起きるのが不思議だと思いませんか? その軍隊配備と訓練に2000億ドルの予算が使われます。 金融危機救済法案が7000億ドルです、それに付随して軍関係にしっかりお金が流れる仕組みを作り上げています。
トヨタは9月の自動車販売が大幅減で、そのため初めて「ゼロ金利」を行います。これは15車種中11車種です。車が全体でも30%近く販売減になると、裾野の広い自動車産業の中には倒産するところも出てくるでしょう。お金を借りようにも銀行は応じてくれないでしょう。 銀行自体にお金がなく、預金者に支払うお金をある程度用意しておかないといけないご時世です。
あと40日前後で大統領選が行われます。対立しているのは共和党と民主党ですが、これも皆、軍国党の隠れ蓑のように見えてきませんか? 
ヒットラーはかつて、「国民は馬鹿である。同じことを3回言えば信じる。 1回目は耳を傾け、2回目は頷き、そして3回目には信じる」というようなことを言ったそうです。
Changeがスローガンの人もLet’s Fight Togetherと言っている人も同じことを繰り返し、国民に催眠術をかけているのでしょう。
まあ、大多数の国民にとっては大統領選よりも毎週金曜日に行われるハイスクールのフットボール、毎週土曜日に行われるカレッジフットボール、そして日曜日と月曜日に行われるプロのフットボールのゲームの大事なのです。そして薄いビールを水のように飲み、フライドチキンやピザを食べ、どんどん太って行くのです。ローマ帝国の末期に、政府は国民にサーカスを見せ、ワインとパンを与えたそうです。何か似ていませんか?
最後に対策ですか? ドルの暴落を見ておいたほうが賢明だと思います。 今は持ちこたえても、それが続かないと思います。 対円が一番簡単ですが、90-80円のレンジに近づくと私は見ています。ということは今後数年以内に帰国する方、あなたのドル資産は対円レートで最大24%近く目減りするということになります。
今の状況を例えるとカリフォルニアの山火事で考えましょう。 燃えているのは1箇所だけではありません。それを地元の消防団と州兵が少し参加して消化活動を行っています。それでは火はいつまで経っても消えません。やはり、雨を待つか、自然鎮火を待つか、大規模な消化活動をするしかないでしょう。
私は、すでに自分の資産保全に動き出しました。これもばくちみたいなものです。 仮にドルが下落しなければ、損します。 ただアメリカに永久に住むわけではないので安全なものへまずは50%を上限に移し変えていこうと思っています。

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