日経ビジネスより

 前号9月6日号ですが、「観光開国」の特集があります。瀬戸内の島をアートにして観光客を呼ぶ、青森県の地吹雪を体験ツアーにする、韓国資本に食われている対馬と中国人ツアー客を入れて儲けている鹿児島の対比。なかなか興味深いものがありましたね。

 観光で人を呼ぼうとすると何かアトラクションが必要ではないかと勘違いされます。これまでテーマパーク的なもので失敗したものは山ほどあります、残ったのはディズニーランドとユニバーサルスタジオですかね。まあ、ディズニーはノウハウの蓄積があるから強い。地方都市が第3セクターでやったものはことごとく撃沈され、赤字になって閉鎖しています。

 今時の人っていうのは、そういうものには興味を示さないようです。どこにでもあるものではなく、そこにしかないものに興味を示しているように思えるわけです。ただ地元の人にはそれが見えない。青森の地吹雪ツアーはまさにそれです。地吹雪のときは外に出てはいけない。危険を伴いますからね。それを体験ツアーにしたところがミソです。

 かつては日本から外国に出かけて物を買うのが常でしたが、今はアジア人が日本に来て買い物をする時代になっています。彼らは豊かになってきていますからね。対馬は日本人が放り出したところを韓国人がどんどん買占め、韓国人を誘致しお金を回しています。日本の領土で韓国人が韓国人観光客を呼んで金儲けをしているのです。

 対して鹿児島は上海からの観光船が寄航し、わずか3時間の停泊中に買い物をするわけです。そこで中国人がわんさかとショッピングセンターに押し寄せ買い捲るのです。ここで稼がないと「バカじゃないの」と言われそうですね。目の下に魚がどんどん泳いでいれば釣りますよね。これからはもっとアジア人観光客を受け入れてお金を落とさせないと日本はやっていけない時代に入っています。

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