国民健康保険成立でどうなるのか?

 日曜日だというのに、米国という国はこういう審議や採択が好きです。日本であれば、こういうことは日曜日にはまずやらないでしょう。選挙だけは反対に日本は日曜日、米国は火曜日というのが通例になっているそうですが。
 
 さておき、すでに下院で過半数を確保することが昼過ぎに確実になり、21日夜に採択され、大統領が署名すれば健康保険法が成立します。でも、その中身が今一良く分かりません。なんとなく、これまで健康保険のなかった人が保険の恩恵を受け、多くの低所得者が救われるというイメージがあります。
 ただ、なんとなくこれは私たち一般の人にとっては歯科の保険のようになるのではないかと思えてなりません。米国では一般と歯科は別の保険になっています。私の入っている保険には歯は適用されません。別に歯の保険が必要でないからで、実費で払っても何もなければ年間2回の検診とクリーニングであれば200㌦程度で済みますから、保険に入ると損をするということになります。もちろん、クラウンや虫歯の治療をするときもあり、今月は600ドルほどかかりました。それでも毎月100ドルとして年kン1200ドルは使いませんから、保険は必要ないといえます。

 かつて大きな会社に勤めていて、保険をどうするかを会社に聴かれましたが、断ったことがあります。私は至って健康であったために毎月の掛け金がもったいないということからでした。確か当時の米人の同僚も同じ考え方でした。会社は別にそれは個人の選択であるとして強制もしませんでした。

 さて、今回こうして国民皆保険になるわけですが、ここから素朴な疑問がわいてきます。
1、今ある民間の保険はどうなるのか?
2、すべてが国民保険になるのか?
3、事業主の負担はあるのか?
4、健康な低所得者にとっては逆に保険料が負担になり未加入を選択しないか?
5、保険料で民間とどう差をつけるのか?
6、医師への支払いで民間と競争して勝てるのか?それにより医療サービスに差が出ないか?
7、永住者が市民権を持つ者に比べて冷遇されることはないか?
8、財源はどうするのか?さらに国債を発行することにより、国の信用が落ちないか?
などなど、具体的にどうなっていくのか分からないのが現実で、場合によってはこれが命取りになることも考えられます。

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