今日の出来事、大きな出来事から 11月9日(水) ババを引いたのはどっちだ?

 政治は茶番だ!
A man watches as Republican president-elect Donald Trump's acceptance speech is broadcast at Times Square Studios after winning the U.S. presidential election in Times Square on November 9, 2016 in New York City. Donald Trump defeated Democratic presidential nominee Hillary Clinton to become the 45th president of the United States.
 まあ、結論から言えば、国民は変化を望んだということです。8年間のオバマ政権で、民主党政権で何をしてくれたのか、何もしてくれなかった。格差は広がるばかり、貧困層にお金をばら撒いただけ、弱腰外交の政権。この同じ流れが今後4年、通算で12年も続くことを望まなかったのです。
 トランプが賢いとはいいませんが、ダメな2人の中で、どちらが劇的な変化を起こしてくれるか、となるとこのえげつないビジネスマンだったのです。
 それが一般大衆の心理なのでしょう。そして選挙戦でいえばかなりの接戦でしたが、ペンシルベニアなどの激戦区を制したトランプに一気に票が転がり込んだという結果。
 この地図から分析
 単純に考えましょう。過激ですが、クリントンの支持層は東海岸と西海岸、ということは賢い金持ち。一方、トランプの支持層はアメリカの真ん中、ということは農民と工場労働者なのです。賢い人はクリントンを支持、そうでない人はトランプを支持。どっちの数が多いのか? 賢くない人です、それがあの簡単で分かりやすい英語に騙された、まあわかりやすい英語だから理解できた、ということです。
 ディベートでもクリントンの弁護士上がりの英語は硬い。インテリの英語は嫌われる、とも分析できます。
 ジョージア州ではトランプが勝ちましたが、この内訳は、メトロアトランタというかアトランタ市内ではクリントンが勝っていますが、北部と南部ではトランプが勝ち、結果的にトランプが制しています。都会人はクリントンを支持し、田舎者はトランプを支持したのです。その大きな例がカリフォルニアで、同州はクリントンの圧勝でした。

 では、結論からいえばどちらが得をしたのか? 実は負けたクリントンなのかもしれません。オバマが8年でダメにしたアメリカを建て直すことはできません。広がった格差を金持ちのトランプが縮めることはできません。そして景気の見通しはすでにピークを過ぎて下降傾向にあるのは間違いない。来年の景気見通しは悪くなります、間違いなくですよ。そうなるとトランプが何をしようがアメリカ経済は良くならない。ということは「トランプは嘘つき、何も変わらないじゃないか」となるわけで、ババを引いたのはまさにトランプ、トランプだけにババ(ジョーカー)を引くという素晴らしい私の落ちになるわけです。お終い!

 気になる日米安保ですが、今年の3月にトランプはこんなことを言っています。
1、米国が攻撃されても、日本は米国を守る義務がない「片務的な取り決め」。
2、日本が米軍駐留費用を大幅に増やさなければ、米軍を撤退させる。
3、日本が北朝鮮などの脅威から自国を守るために、「核保有」を認める。
 これがどうなるのか、見ものです。

Atlanta, GA 7-Day Forecast
 茶番、世界最大のショー、4年に1回だけのロング公演はこうして終わったわけです。ようやく皆さん、ふつうの生活に戻れるでしょう。政治のことより自分のお金だけ心配していればいいのですよ。いかにこのアメリカで金儲けして良い暮らしをするか、それだけです。「政府は何もしてくれない」そんなものに頼るべきではありません。自分の資産は自分で築け!税金が少し下がったとかで喜ぶようじゃダメ。税金払ってもしっかり残るような生活設計せんとダメ。結局は「自分の身は自分で守れ」ということです。

 現代ビジネスに面白い記事があります。ハーバード大学経営大学院教授のマイケル・ポーター氏が発案したNPO「ソーシャル・プログレス・インペラティブ」が分析、作成したもの。その国の社会の発展度が、栄養と基本医療、教育、個人の安全、寛容性、個人の権利など53の観点から評価され、その数値、順位が示されている(この数値は、社会的発展指数=ソーシャル・プログレス・インデックスと呼ばれている)。
 2016年度の最新レポートによると、アメリカは、一人あたりの国民総生産は133カ国中第5位であるものの、社会発展指数は第19位と、14位の日本以下に留まっているのだ。ちなみに、第一位はフィンランドで、カナダ、デンマークなど北欧諸国が中心にトップ10入りしている。
 アメリカは「個人の安全」で27位、「基本的知識を入手できる機会」は40位、「個人の権利」は26位、「環境の質」は36位、「健康と福祉」は69位。
 GDP1600兆円の世界一の国で何が起きているか。それは格差そのものです。そして上位1%が富を牛耳り、残りの99%に分配されていないのです。この国には世界一の金持ちと世界最低の貧困層が同居しているのです。人種のるつぼ=世界の縮図です。
 おそらく、ものすごい賢い人がいる一方で、ものすごい「そうでない人」が山ほどいるのです。それが仕事もしない、学校も行かない。それでドラッグ、アルコール、などに流れていき、社会の足を引っ張るわけです。北欧の水準が高いのは平均的な国民の質が高いからでしょう。アメリカはすでに腐っているんですよ。そこを自覚しないといけない。大木の中身は腐っているということです。だから「マリワナを解禁だ」とかに走るわけでしょう。腐ったものはもとには戻りません。新しい木を植えるしかないということです。
 

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