帰国の途についた甥と姪

 8月の初旬から来ていた甥と姪を今朝、空港まで送ってきました。甥は4週間、姪は3週間の滞在でした。NYCに2日、DCに2日ほど行かせましたけど、あとは店の仕事を手伝っていました。

 まず甥はランチはTAKAで働き、ディナーはRusansに送り込みました。キッチンで海老の皮むき、きゅうりを切ったり下ごしらえをしていたようです。姪はTAKAですべて働きましたが、フロントなので私はほとんど話していません。
 たまたま、第2週にRusansが改装で丸一週間休みだったので、送り先に困りTUKTUKのオーナーに頼みました。まあ私の妹みたいなもんですからね。

 月ー金の予定でしたが、木曜日までは順調。最後の日に「おい、今日が最後だからしっかりやれよ」と言って見送ったのですが、4時にシフトに入り、6時過ぎになってオーナーのDee Deeからテキストで「YOSHIが逃げた、店からいなくなったけど、大丈夫だろうか?」と来たんですね。
 この馬鹿者、若者は最後になって逃亡したわけです。まあ、探すわけにもいかず、こっちも金曜日で忙しいので何もできません。放置して店が終わったら迎えにいこうと思い、パーキングまで行くと彼が座っていました。約1時間かけて歩いて帰ってきて座っていたんでしょうね。
 人の顔に泥を塗ったということは思っていないんでしょう、18歳の若者ですからね。「おい、店に入れ」で中に入ると目頭を押さえて泣いていました。
 「マラソンでいえば、おまえは39キロでギブアップしたんだぞ。 情けない奴だ。あと1日頑張れば、よくやったと言えたんだよ、それを台無しにしやがって」でしたかね。
 本人も悔しかったんでしょう。だから泣いていたと思います。
 翌週からはRusansに戻り、8月29日までしっかり仕事をしましたから、失敗の借りは返したですかね。

 まあ、こうして初めての海外旅行で、それも初めてのアメリカ。そして普通の人ができないような体験をしたと私は思っています。
 普通の海外旅行なら観光地を回ってお終い。長期滞在でも家にいるのが普通で、働くことはできませんからね。18歳と21歳の日本の学生が海外で働いたという経験が将来、生かされると良いのですがね。
 親、私の兄はそれを期待して送り込んできたわけです。最初から「鍛えてやってくれ」と言われていましたからね。
 そういう話を昨夜来たブラウンさん(顧客)にしたら、ブラウンさんは「次回、うちの会社に1日置いてみよう」と言ってくれましたね。
 彼はマーケティングの会社を経営していて50人近いスタッフを抱えています。かつては大阪で企業の新人向けに英語を教えていた時期もあった人なんですけどね。
 そして私は、ブラウンさんに「おたくの子息も将来、こういう体験をさせると面白いですよ。日本に送って、どこかで預かってもらう。そして仕事をさせる」

 人間強くするには、旅に出すのが一番ですかね。そして失敗させること。恥をかかせること。泣いても良いのです。そのすべてが勉強になりますからね。
 「苦労は買ってでもしなさい」とよく言いますが、今回は苦労を買ったわけです。無給で働きましたからね。Rusansには日本人がいますが、TUKTUKには日本人はいません。英語しか話す言葉がないわけです。こういう環境下に置いたことで人間たくましくなるんだと思いますけどね。

 英語を少しは理解したようですが、実際にはインドネシア語と少しのスペイン語を学んだようです。これも面白いところですかね。アメリカは人種の坩堝ですから、まさにそれを体験したわけです。

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