Happy July 4thですね
面白い記事を見つけました。アメリカは移民の国ですが、それにちなんだものです。
現在、アメリカに滞在する不法移民は1100万人を数える。しかし、よりよい生活を求めて母国を離れた人のすべてが、アメリカに行き着くわけではない。世界中の国々は、それぞれに移民の入国基準を定める必要に迫られている。
アメリカ連邦議会で移民政策改革をめぐる論議が山場を迎える中、この記事では、他の国々では押し寄せる移民にどのように対処しているのか、その現状を紹介する。
◆カナダ
カナダでは1970年代以降、技能を持つ労働者の不足により経済成長が滞ってきた。このため、カナダは世界でも最も開放的とされる移民政策を採用している。2010年の時点で、同国の総人口に占める外国生まれの人の割合は21.3%にも達した。
2013年4月1日には、既に移民を積極的に受け入れているこの国で、さらに「スタートアップ・ビザ・プログラム」が開始された。これは高い技能を持つ国外の起業家をカナダに集めることを目的とした施策だ。このプログラムにより、カナダのベンチャーキャピタルや投資グループから出資を受けて新たに起業した移民に対しては、即座に永住資格を得る権利が与えられる。また、仮に新規事業が失敗に終わっても、移民起業家は国外退去の対象とならない。
◆日本
固有の単一民族的な社会を望む傾向が根強い日本では、2010年時点で外国人の占める割合は全人口の1.7%にすぎない。移民排斥ともとられかねない日本の厳格な移民政策は、これまでも厳しい批判を招いてきた。
カナダ同様、日本も急速な人口減少の危機に直面している。現在の人口は1億2800万人だが、2060年にはこれが3分の2にまで減少するとの予測もあり、より開放的な移民政策の採用が求められる状況だ。
カナダやイギリスの例にならい、日本も2012年5月に、技能を持つ移民を評価する高度人材ポイント制を新たに導入した。この制度では、日本への定住を希望する外国人は、学術研究活動や高度な専門・技術活動、あるいは経営・管理活動に基づいてポイント評価を受ける。ポイントの合計が一定点数に達した外国人(主に大学の教授や医師、企業幹部など)は、出入国管理において優遇措置が受けられる。
◆オーストラリア
国連の統計によると、2012年にオーストラリアが受理した難民申請は合計で1万5800件近くに達し、前年から37%増加したという。同国の移民・市民権省では、1958年制定の移民法を根拠に、オーストラリアの市民権を持たない者、および同国に不法滞在している者については、身柄を拘束すると定めている。有効なビザを持たない者は不法滞在者とされ、これには子どもも含まれる。移民の子ども、特に庇護希望者は収容施設に数カ月、場合によっては数年にわたり留め置かれることもある。
人権侵害との批判の声に応え、オーストラリア政府はこうした施設の収容対象から子どもを除外し、コミュニティー・ディテンション(収容)、あるいは地域住宅への収容に切り替えた。それでも、オーストラリア人権委員会によれば、2013年2月の時点で1062人の子どもが収容施設での生活を強いられていたという。
◆デンマーク
デンマークの移民に対する姿勢は、しばしば議論を呼ぶものと受け止められてきた。民族的に均一度の高いこの国では、デンマークの文化に同化できない移民に対し、退去を促すため奨励金を与えているとの報道もある。この奨励金制度を後押ししたのは、極右のデンマーク国民党だった。
デンマークの移民に関する法制度でしばしば厳しい目を向けられるものの1つに、いわゆる「24歳ルール」がある。これはデンマーク国民が外国籍の配偶者を持つ場合、夫婦の両方が24歳以上でない限り、配偶者はデンマークの市民権を得られないと定めたものだ。このルールにより家族がともに暮らせないケースが出ており、人権侵害ではないかとの議論も起きている。
◆スウェーデン
スウェーデンは、ブリティッシュ・カウンシルなどによる移民統合政策指数(MIPEX)で調査対象となった33カ国のトップにランキングされており、イラク、シリア、ソマリアなどの紛争国からイスラム教徒の難民を受け入れてきたことで知られている。しかし失業率の高まり(特に外国人居住者の間では16%にも達している)や、最近になって頻発している暴動により、政治家や市民からは開放的な移民政策に疑問の声があがっている。
現在の政策への批判派は、多大な費用がかかるリベラルな政策が雇用を増加させ、近隣ヨーロッパ諸国からの移民労働者の流入を招いていると指摘する。政策による雇用創出のペースが落ちると、職を持つ移民の流入が止まり、今度は政府の援助に頼る無職の庇護希望者の数が急増した。2012年、スウェーデンにたどり着いた庇護希望者の数は前年比で50%近く増加し、過去第2位の4万3900人に達した。
移民受け入れに反対する意見は今でも少数派だが、より現実的に持続可能な移民政策を求める声は、移民排斥を掲げる極右政党、スウェーデン民主党の支持率を第3位にまで押し上げている。2014年の総選挙では、同党がこうした支持を受けてさらに勢力を拡大する可能性もある。
◆イギリス
ここ10年で、イギリスに入国した移民の数は急上昇した。同国の国勢調査によると、2001年には460万人だった移民の数は2011年には750万人近くに達しているという。こうした中で、移民問題は国民にとって最大の関心事となっている。
移民の急増に加え、2012年7月には、ビザの有効期限が切れた15万人以上の移民がそのままイギリス国内に居住していることが英国国境局の調べで判明した。これをきっかけとして、首相はビザ切れ滞在者をより厳しく取り締まる移民制度改革へと乗り出した。2013年3月には、労働あるいは就学目的でイギリスに入国する移民に対し、政府が1000ポンド(現在のレートで約15万円強)を納めるよう求める制度を検討していると、マーク・ハーパー移民大臣が言明している。これは保証金の役割を果たし、対象となる外国人がビザの期限切れに伴い帰国した際にのみ返金されるという。
移民問題は簡単に片付けられない問題となっています。特に日本は単一民族だった期間が長かっただけに抵抗があると思いますね。
私もアメリカでは移民です。市民と同じ扱いを受けようとは思っていませんけどね。
現在、アメリカに滞在する不法移民は1100万人を数える。しかし、よりよい生活を求めて母国を離れた人のすべてが、アメリカに行き着くわけではない。世界中の国々は、それぞれに移民の入国基準を定める必要に迫られている。
アメリカ連邦議会で移民政策改革をめぐる論議が山場を迎える中、この記事では、他の国々では押し寄せる移民にどのように対処しているのか、その現状を紹介する。
◆カナダ
カナダでは1970年代以降、技能を持つ労働者の不足により経済成長が滞ってきた。このため、カナダは世界でも最も開放的とされる移民政策を採用している。2010年の時点で、同国の総人口に占める外国生まれの人の割合は21.3%にも達した。
2013年4月1日には、既に移民を積極的に受け入れているこの国で、さらに「スタートアップ・ビザ・プログラム」が開始された。これは高い技能を持つ国外の起業家をカナダに集めることを目的とした施策だ。このプログラムにより、カナダのベンチャーキャピタルや投資グループから出資を受けて新たに起業した移民に対しては、即座に永住資格を得る権利が与えられる。また、仮に新規事業が失敗に終わっても、移民起業家は国外退去の対象とならない。
◆日本
固有の単一民族的な社会を望む傾向が根強い日本では、2010年時点で外国人の占める割合は全人口の1.7%にすぎない。移民排斥ともとられかねない日本の厳格な移民政策は、これまでも厳しい批判を招いてきた。
カナダ同様、日本も急速な人口減少の危機に直面している。現在の人口は1億2800万人だが、2060年にはこれが3分の2にまで減少するとの予測もあり、より開放的な移民政策の採用が求められる状況だ。
カナダやイギリスの例にならい、日本も2012年5月に、技能を持つ移民を評価する高度人材ポイント制を新たに導入した。この制度では、日本への定住を希望する外国人は、学術研究活動や高度な専門・技術活動、あるいは経営・管理活動に基づいてポイント評価を受ける。ポイントの合計が一定点数に達した外国人(主に大学の教授や医師、企業幹部など)は、出入国管理において優遇措置が受けられる。
◆オーストラリア
国連の統計によると、2012年にオーストラリアが受理した難民申請は合計で1万5800件近くに達し、前年から37%増加したという。同国の移民・市民権省では、1958年制定の移民法を根拠に、オーストラリアの市民権を持たない者、および同国に不法滞在している者については、身柄を拘束すると定めている。有効なビザを持たない者は不法滞在者とされ、これには子どもも含まれる。移民の子ども、特に庇護希望者は収容施設に数カ月、場合によっては数年にわたり留め置かれることもある。
人権侵害との批判の声に応え、オーストラリア政府はこうした施設の収容対象から子どもを除外し、コミュニティー・ディテンション(収容)、あるいは地域住宅への収容に切り替えた。それでも、オーストラリア人権委員会によれば、2013年2月の時点で1062人の子どもが収容施設での生活を強いられていたという。
◆デンマーク
デンマークの移民に対する姿勢は、しばしば議論を呼ぶものと受け止められてきた。民族的に均一度の高いこの国では、デンマークの文化に同化できない移民に対し、退去を促すため奨励金を与えているとの報道もある。この奨励金制度を後押ししたのは、極右のデンマーク国民党だった。
デンマークの移民に関する法制度でしばしば厳しい目を向けられるものの1つに、いわゆる「24歳ルール」がある。これはデンマーク国民が外国籍の配偶者を持つ場合、夫婦の両方が24歳以上でない限り、配偶者はデンマークの市民権を得られないと定めたものだ。このルールにより家族がともに暮らせないケースが出ており、人権侵害ではないかとの議論も起きている。
◆スウェーデン
スウェーデンは、ブリティッシュ・カウンシルなどによる移民統合政策指数(MIPEX)で調査対象となった33カ国のトップにランキングされており、イラク、シリア、ソマリアなどの紛争国からイスラム教徒の難民を受け入れてきたことで知られている。しかし失業率の高まり(特に外国人居住者の間では16%にも達している)や、最近になって頻発している暴動により、政治家や市民からは開放的な移民政策に疑問の声があがっている。
現在の政策への批判派は、多大な費用がかかるリベラルな政策が雇用を増加させ、近隣ヨーロッパ諸国からの移民労働者の流入を招いていると指摘する。政策による雇用創出のペースが落ちると、職を持つ移民の流入が止まり、今度は政府の援助に頼る無職の庇護希望者の数が急増した。2012年、スウェーデンにたどり着いた庇護希望者の数は前年比で50%近く増加し、過去第2位の4万3900人に達した。
移民受け入れに反対する意見は今でも少数派だが、より現実的に持続可能な移民政策を求める声は、移民排斥を掲げる極右政党、スウェーデン民主党の支持率を第3位にまで押し上げている。2014年の総選挙では、同党がこうした支持を受けてさらに勢力を拡大する可能性もある。
◆イギリス
ここ10年で、イギリスに入国した移民の数は急上昇した。同国の国勢調査によると、2001年には460万人だった移民の数は2011年には750万人近くに達しているという。こうした中で、移民問題は国民にとって最大の関心事となっている。
移民の急増に加え、2012年7月には、ビザの有効期限が切れた15万人以上の移民がそのままイギリス国内に居住していることが英国国境局の調べで判明した。これをきっかけとして、首相はビザ切れ滞在者をより厳しく取り締まる移民制度改革へと乗り出した。2013年3月には、労働あるいは就学目的でイギリスに入国する移民に対し、政府が1000ポンド(現在のレートで約15万円強)を納めるよう求める制度を検討していると、マーク・ハーパー移民大臣が言明している。これは保証金の役割を果たし、対象となる外国人がビザの期限切れに伴い帰国した際にのみ返金されるという。
移民問題は簡単に片付けられない問題となっています。特に日本は単一民族だった期間が長かっただけに抵抗があると思いますね。
私もアメリカでは移民です。市民と同じ扱いを受けようとは思っていませんけどね。
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