不思議な体験でしたね。
この2本のワインを買って紹介したのは、1月11日のことでした。そして空けたのが29日。Fayはコルクが実に柔らかく、その道20年のプロに空けてもらいましたが、それでも壊れました。
そのFay95年は、眠りを覚ますのに時間がかかったものの、30分後、1時間後とテイストを見せてくれましたが、実に細い管を通るようなブレのない味わいでした。
一方のInsigniaは、2006年でまだ果実味が強く、Fayの後では飲めた代物ではありませんでした。笑ってしまいますね、177ドルも払ったワインを代の大人が残してしまったわけです。
それで、通常は翌日のワインを飲まない私はキッチンのシンクに流し込むか、カレーの中に入れてしまうかを考えていましたが、「ひょっとしてこのワインは翌日いけるかも知れない」と思い、店に持っていきました。
それで昼間に少し試飲して、味の変化を読み取り、24時間後の夕方に飲むと美味くなっている。カリフォルニアのキャブらしい、タンニンが出ていて甘みも程よく出ているではないですか。24時間で6年もののワインがよくやく本性を見せたということになります。
通常の05年あたりのP Hobbsのキャブあたりなら普通に飲めます。待つことなく飲めます。それが手摘み、手作業で大事に作られたハイエンドのキャブはそれではダメ、やはり10年待って、美味しいワインになっていく、瓶内熟成が行われるということでしょうね。
Fayの08年や09年なら比較的買うことができるようですが、それらが飲めるのは2020年以降です。その先まで見通してケース買いし、自宅の地下セラーに置いておくことができる金持ちってのは、実に羨ましい限りですね。そうなりたいものだ。
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