今日の朝刊から 7月16日

1、旧ロシアの女性活動家が拉致されていましたが、死体で発見されました。ロシアについてはいずれ書かないといけないのですが、民主化の後の混沌とした情勢、政府による石油やガスの国有化、反対勢力の弾圧などなど、まあ危険極まりない国です。IKEAが進出を計画していましたがキャンセルしました。そこにはお宝がありそうですが、下手したらクレムリンの横の川にボディが浮かんでいそうです。マフィア、賄賂などわけ分かりません。計り知れない怖さです。

2、GA州の6月の失業率がついに10%を超えました。5月の9.6%から10.1%になりました。予定通りと言えばいいのか? これは統計をとり始めた1970年から初めてのことですが、おそらく1929年の大恐慌以来の数字のようです。

3、これに合わせるように住宅の差し押さえが伸びています。今年上半期のデータでいえば、昨年比15%増ですが、6月だけでいえば昨年比33%増加です。 州別では、西部のほとんどの州、南部ではGAとFLが全米のTOP10に入っています。

4、今朝、発表された失業率のデータは今年1月以来の低い数字でした。これが悪い数字であれば、ここ2日間上げた株が急降下するところでした。それでもNASAが2000人、USエアが600人、ボーイングが1000人単位のレイオフを発表しています。そういえば、昨日シャトルが打ち上げられましたが、こんなご時勢にそんなことしてる場合か? 1回のシャトル打ち上げー帰還の費用はいくらになるでしょうか? 当面の間、中止すべきでしょうね。外国からお金を借りておいて、今の経済とはまったく関係のない地球の外のことにお金を費やす意味はないと思います。

5、学生のクレジットカード使用に関するデータが出ました。学生1人あたりのクレジットカード残高は1600ドル、毎月100%の支払いを行っている学生はわずかに17%でした。この癖が社会人になってもそのままついて回るのでしょう。

 ダウで言えば8500戻し、S&Pで言えば900戻しの株価ですが、どうも将来は見えてこないですね。考えてもみてください。失業率は今後さらに上がり続ける。差し押さえはさらに増え続ける。カード破産などもさらに増え続ける。それにより、銀行の不良債権はさらに増える。アメリカ経済の牽引役である、一般消費はどう見ても伸びる見込みがない。さらに言えば、住宅価格はさらに下がり続ける。これは2年後まで下がり続けるようです。そうすると貯蓄のない米人が使ってきたホームエクイティも底をつくわけです。すでにエクイティがない家も出てきています。
 簡単に言えば、20万ドルの家を2年前に2万ドルの頭金で買った。その家の価値が今は15万ドル。ということは5万ドルの価値が消えたことになります。ローンの総額は18万ドルですから、3万ドルのマイナスになるわけです。いわゆる車の長期ローンみたいなもので、価値のないものにお金を払っている計算になります。5年前までは違っていたのです。住宅価格が上がり続けていたころは、20万ドルで買った家が2年後に25万ドルになったのです。それで5万ドルのエクイティが増えた計算になります。米人はそのお金を引き出して、ボートや車、家具を買いまくっていたのです。それがマイナスになってしまったのですから、身動きが取れないですよね。ない袖を振っていたのに、今度はタンクトップさえもない。これじゃ、破産するしかないでしょう、おまけに仕事もない。そんな亭主に愛想を突かして逃げ出そうにも、家も売れないからお金にならない、話にならない。にっちもさっちも行かないのです。
 こんな状況で、どうして「底を打ちました、年末から来年にかけて回復の兆しが見えます」と、大本営のごまかされた数字を信じる馬鹿はいないでしょう。
 それでも、この国の80%以上の人はニュース見ないし、興味もないから「オバマはやると言ったよね」ぐらいにしか思っていない。ガイトナーが中国に行き、クリントンが日本に行き、頭を下げたか脅迫したかは不明ですが、とりあえず、借金ができる状態を維持できるようにして戻ってきたわけです。そんなことすら知らない国民が大半の国です。「アメリカは世界で一番の国だから」くらいにしか思っていない。まさか世界中からお金を借りまくって国の財政を維持しているとは夢にも思っていないんじゃないですか?
 そんな風に考えると、来年はやばい。何かが起こりそうな気がします。身軽にしておくことですね。投資信託とかいろいろやっている私ですが、引き揚げることも考慮しています。ここ2-3ヶ月が勝負ですね。

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