自分が食べれないものを売ってはいけない 1月31日(水)
Enero Treinte Uno (Miecoles) ビジネスと理想の間に生きるとはこういうことを言うのでしょう。寿司ネタの中には自分が「食べれないもの」があります。それでもアメリカ人が美味しいと言っているので、売っているわけです。いつも自問自答するのはここです。日本のふつうの寿司屋(この定義は難しく、まあ1万円で食べれる寿司屋としましょう、最低ラインとして)、このふつうの寿司屋のレベルでいえば、天然ものが当たり前の世界かと思います、だから寿司屋は高い。これが値段が下がっていけば、養殖物を使うようになり、さらに下がれば冷凍物を使うようになる、私はそう判断しています。 同じ養殖ものの中でも、冷蔵と冷凍があり、冷蔵=生で入ってくるわけですが、これがたまに当たり外れがあるわけです。 今回勉強したのはハマチでした。ハマチは当然ながら養殖です。これが今は一番美味しいそうです。その理由は産卵期の前だからで、産卵期が始まる3月までが美味しいとか。当然、卵は入れば、栄養はそちらに向かうので身が美味しくなくなる。そして夏場はこれまた痩せる。海水温や気温の上昇でハマチも痩せるのです。 こういうことを考慮して、冷凍と冷蔵を上手く使い分けると、お客さんに良い品質のハマチが出せるということです。 冷凍物でも、脂のある魚は、思ったほど悪いものではありません。しかし冷凍期間が長くなれば、劣化が起きてきます。 今はちょうど、その時期で、冷凍物の質が実に悪い。そして生のものが良いのであれば、そちらに切り替えて使うという柔軟性で対応していかないとお客さんに迷惑がかかるということです。 魚のおまかせ これを12月から、買うようにしています。福岡から入ってくる「魚のお任せ」です。面白いことに、2カ月が経過して、これが週末に完売しています。 昨日も5オーダーも出たのでは? 毎週、これを楽しみにしてオーダーするお客さんもいます。 これが本当の寿司屋の魚です。すべて天然の生の魚ですからね、日本の寿司屋のレベルの寿司を出せるわけです。ただ問題はお客さんが魚を知らないこと。よってばら売りはしない。セット販売しかしません。それでも買う人はいるということは先は明るいということです。 そして仕事をしていて、楽しいではないですか。良い品を売れることで、喜んでもらえる。これ...